[II-PD04-4] Surgical treatment of patent ductus arteriosus in premature baby
Keywords:未熟児手術, 外科治療, 動脈管開存症
我々は、2001年4月より2021年3月までの20年間で187例の動脈管開存症手術を施行している。2007年からは、新生児特定集中治療室(NICU)を併設していない埼玉医科大学国際医療センターでは、主に年長児と心内病変を有する症例に対する単独動脈管開存症手術を、NICUを有する埼玉医科大学病院(NICU18床 総入院数約225名/年)と埼玉医科大学総合医療センター(NICU 51床 総入院数約750名/年)の2病院へは、小児心臓外科医が当該病院へ出向く形で、動脈管開存症手術を行っている。 現在の体制になった、2007年4月より2021年3月までの14年間での全単独動脈管開存症手術147例中、手術時体重が2.5kg未満での動脈管開存症手術は106例であった。この低体重児に対する動脈管開存症手術の手術時平均日齢は全体で27.1±17.7日(平均値±SD)、手術時平均体重は全体で1.05±0.50kg(0.322-2.4kg・中央値0.91kg)、手術時間は全症例の平均が49.80±13.06minであった。術式は、全例で左後側方第3又は4肋間開胸下に施行した。動脈管閉鎖法は、2-0絹糸による動脈管結紮術が5例、血管閉塞用金属clip(チタン製)を使用した動脈管閉鎖術が100例、動脈管離断術が1例であった。患児の手術時体重別では、超低体重児(<1.0kg)は64例・平均体重0.73±0.16kg(最小値0.322kg 中央値0.72kg)、平均手術時間47.53±9.00min(32-76min)、極低体重児(1.0-1.4kg)は27例・平均体重1.23±0.14kg(中央値1.21kg)、平均手術時間47.26±8.44min(31-70min)、低体重児(1.5-2.4kg)は15例・平均体重2.08±0.27kg(中央値2.1kg)、平均手術時間63.80±22.92min(44-140min)であった。上記の自験例から、手術介入時期別・手術時体重別の臨床データーや、合併症などの動脈管開存症に対する手術治療の実際を提示し、より良い未熟児動脈管開存症治療へのディスカッションの一助としたい。