[II-PD05-3] The usefulness of ultra-high density electroanatomical mapping system on the ablation of epicardial accessory pathways
Keywords:Epicardial accessory pathway, Ultra-high density electroanatomical mapping, Atrio-ventricular dual chamber mapping
【背景】心外膜側副伝導路(Epi-AP)による房室回帰性頻拍(AVRT)は稀であるが、その診断・治療に苦慮することがある。Ultra-high density electroanatomical mapping systemは副伝導路(AP)の局在同定にも用いられているがautomatical annotationにより二腔にまたがる興奮伝播を同一map上に描出すること(dual chamber mapping)が可能となった。
【方法】当院でRhythmia HDxTMを用いて治療を行ったAVRT 64例中、電気生理学的にEpi-APが証明された5例(Epi群)と左房心内膜側APを有する5例(Endo群)について、以下の項目を後方視的に比較検討した。1. APの逆伝導有効不応期(AP ERP)、2. 心室ペーシング中もしくは頻拍中の室房伝導時間、3. 最早期心房興奮部位における心房局所電位のCS電位に対する先行度。4. dual chamber mappingにおいて心室最終興奮部位から最早期左房興奮部位への伝導時間。それぞれの平均値を求め、群間差を検定した。
【結果】Epi群は全て左房側にAPを有し、頻拍中及び心室ペーシング中にCS内が最早期興奮部位であった。4例はCS musculature起源、1例はMarshall vein遺残起源と考えられた。AP ERPおよび室房伝導時間はEpi/Endo群でそれぞれ278/308ms, 90.4/80.2msで有意差はなかった。最早期左房興奮部位のCS電位に対する先行度はEpi/Endo群で8.8/18.6msとEndo群が有意に長かった。Epi群ではdual chamber mappingで、心室の最終興奮部位から心房への伝導時間に平均9.7msのタイムラグを認め、Endo群と鑑別が可能であった。
【結論】APの伝導特性は心外膜側と心内膜側で差はなかった。心内膜側で局所の心室-心房伝導時間が長い場合、あるいは複数回通電に成功しない場合は心外膜側副伝導路を考えCS内をmappingする必要があり、その際に心内膜側からのdual chamber mappingは有用である。
【方法】当院でRhythmia HDxTMを用いて治療を行ったAVRT 64例中、電気生理学的にEpi-APが証明された5例(Epi群)と左房心内膜側APを有する5例(Endo群)について、以下の項目を後方視的に比較検討した。1. APの逆伝導有効不応期(AP ERP)、2. 心室ペーシング中もしくは頻拍中の室房伝導時間、3. 最早期心房興奮部位における心房局所電位のCS電位に対する先行度。4. dual chamber mappingにおいて心室最終興奮部位から最早期左房興奮部位への伝導時間。それぞれの平均値を求め、群間差を検定した。
【結果】Epi群は全て左房側にAPを有し、頻拍中及び心室ペーシング中にCS内が最早期興奮部位であった。4例はCS musculature起源、1例はMarshall vein遺残起源と考えられた。AP ERPおよび室房伝導時間はEpi/Endo群でそれぞれ278/308ms, 90.4/80.2msで有意差はなかった。最早期左房興奮部位のCS電位に対する先行度はEpi/Endo群で8.8/18.6msとEndo群が有意に長かった。Epi群ではdual chamber mappingで、心室の最終興奮部位から心房への伝導時間に平均9.7msのタイムラグを認め、Endo群と鑑別が可能であった。
【結論】APの伝導特性は心外膜側と心内膜側で差はなかった。心内膜側で局所の心室-心房伝導時間が長い場合、あるいは複数回通電に成功しない場合は心外膜側副伝導路を考えCS内をmappingする必要があり、その際に心内膜側からのdual chamber mappingは有用である。