[II-SY08-6] Blood flow dynamics analysis of the main pulmonary artery in repaired tetralogy of Fallot using 4D-flow MRI
Keywords:術後ファロー四徴症, energy loss, helicity
【目的】4D-flow MRIを用いて、ファロー四徴症 (TOF) 術後の主肺動脈 (MPA) における血流動態を評価した。
【方法】榊原記念病院にて心臓MRIを施行した15例を対象とし、MPAのenergy loss (EL) と血流内粒子のスピン回転方向を表す値であるhelicityを測定した。ELは一心拍中の最大値 (peak EL) と合算値を求め、合算値は体表面積 (EL/BSA) およびcardiac index (EL/BSA/CI) で除し標準化した。Helicityは時計回転を正、反時計回転を負とベクトル量で定義し合算値を算出した。4D-flow解析は、Cardio Flow Design社製iTFlow1.9にて行った。
【結果】平均年齢は26.1±16.2歳、右室流出路再建術式は肺動脈弁温存 (n-TAP) 10例 、transannular patch (TAP) 5例で、術後期間は20.9±10.0年であった。ELの合算値は収縮期で有意に高値であったが、6例 (40%) で拡張期にpeak ELを認めた。Helicityの合算平均値は正になり、9例 (60%) で時計回転優位であった。術式間の比較では、n-TAP群に比しTAP群のELが高値となったが有意差はなかった。N-TAP群の6例、TAP群の3例 (いずれも60%) で時計回転優位のhelicityを認めたが、両群間のhelicityに有意差はなかった。全心周期および収縮期EL/BSAとMPAのaverage through-plane velocity (r=0.48, 0.52) とarea (r=-0.49, -0.63) との間に相関を認めた。Peak ELと時計回転helicity (r=0.76) および反時計回転helicity (r=-0.79) との間に強い相関を認めた。また、拡張期EL/BSAと拡張期時計回転helicity (r=0.52) および拡張期反時計回転helicity (r=-0.56) との間に相関を認め、拡張期EL/BSA/CIとMPAのregurgitant fraction (r=0.45) との間に相関を認めた。
【結論】今回の検討では、術式間でELとhelicity に有意な差異は認めなかったが、TOF術後ではMPA内のhelicityは時計回転優位であった。全心周期にわたりELがhelicityに関わっており、特にpeak ELが大きく影響していることが示唆された。
【方法】榊原記念病院にて心臓MRIを施行した15例を対象とし、MPAのenergy loss (EL) と血流内粒子のスピン回転方向を表す値であるhelicityを測定した。ELは一心拍中の最大値 (peak EL) と合算値を求め、合算値は体表面積 (EL/BSA) およびcardiac index (EL/BSA/CI) で除し標準化した。Helicityは時計回転を正、反時計回転を負とベクトル量で定義し合算値を算出した。4D-flow解析は、Cardio Flow Design社製iTFlow1.9にて行った。
【結果】平均年齢は26.1±16.2歳、右室流出路再建術式は肺動脈弁温存 (n-TAP) 10例 、transannular patch (TAP) 5例で、術後期間は20.9±10.0年であった。ELの合算値は収縮期で有意に高値であったが、6例 (40%) で拡張期にpeak ELを認めた。Helicityの合算平均値は正になり、9例 (60%) で時計回転優位であった。術式間の比較では、n-TAP群に比しTAP群のELが高値となったが有意差はなかった。N-TAP群の6例、TAP群の3例 (いずれも60%) で時計回転優位のhelicityを認めたが、両群間のhelicityに有意差はなかった。全心周期および収縮期EL/BSAとMPAのaverage through-plane velocity (r=0.48, 0.52) とarea (r=-0.49, -0.63) との間に相関を認めた。Peak ELと時計回転helicity (r=0.76) および反時計回転helicity (r=-0.79) との間に強い相関を認めた。また、拡張期EL/BSAと拡張期時計回転helicity (r=0.52) および拡張期反時計回転helicity (r=-0.56) との間に相関を認め、拡張期EL/BSA/CIとMPAのregurgitant fraction (r=0.45) との間に相関を認めた。
【結論】今回の検討では、術式間でELとhelicity に有意な差異は認めなかったが、TOF術後ではMPA内のhelicityは時計回転優位であった。全心周期にわたりELがhelicityに関わっており、特にpeak ELが大きく影響していることが示唆された。