[III-TRS01-3] 先天性心疾患をもつ幼児と家族の地域での生活~発達段階に適した生活環境の調整~
キーワード:先天性心疾患, 幼児期, 就園
先天性心疾患児の多くが幼児期までに心内修復術を終えることができ、複雑心奇形のケースのQOLも向上してきている。幼児期は、家庭が中心だった生活から徐々に、家族以外の他者、同年代の仲間へと社会が広がっていく時期に入る。そのひとつでもあり、大きなステップが就園である。 疾患を抱えていても、多くの子どもたちが保育園・幼稚園への入園の機会を得ているが、医療依存度が高いケースは入園するのに課題が多い。心疾患の子どもにおいても、特に心内修復術に至っていないケース、在宅酸素を使用しているケース、発達に不安があるケースは、家族も悩んでいる現状がある。疾患を持つ幼児期の子どもと家族の状況や抱いている不安を理解し、地域生活で子どもの育ちを支える環境の選択肢について、情報と知識を合わせながら、支援を考えていく必要がある。 在宅酸素を使用しているケースの加配看護師として、幼児期の子どもの就園・集団生活にかかわったことから、保育活動、子ども同士の関わりが、幼児期の子ども、疾患を持つ子ども、そしてその家族にどのような経験をもたらす機会であるか紹介し、幼児期にある心疾患を持つ子どもと家族の支援を考えたい。