第57回日本小児循環器学会総会・学術集会

講演情報

デジタルオーラル

カテーテル治療

デジタルオーラルI(OR12)
カテーテル治療 2

指定討論者:小林 富男(群馬県立小児医療センター)
指定討論者:藤本 一途(国立循環器病研究センター)

[OR12-1] Amplatzer Piccolo Occluderの有用性

星野 健司, 河内 貞貴, 百木 恒太, 太田 健, 西岡 真樹子, 吉田 賢司, 古河 賢太郎 (埼玉県立小児医療センター 循環器科)

キーワード:Amplatzer Piccolo Occluder, Amplatzer Duct Occluder, 動脈管開存

【背景・目的】埼玉県立小児医療センターではAmplatzer Duct Occluder (ADO) IIを2019年5月から、Amplatzer Piccolo Occluderを2020年10月から導入した。動脈管開存(PDA)に対するカテーテル治療は、ADOI・ADO II・Amplatzer Piccolo Occluder(以下Piccolo)・Coil・Vascular plugなど様々なdeviceが使用可能となり、最適なdevice の選択が重要となる。【対象・方法】埼玉県立小児医療センターで2018年1月から2021年1月に、PDAに対してカテーテル治療を行なった49症例を対象とした。各年のdevice選択の内訳を調べ、Piccolo導入前に治療を行った症例(特にADO IIでの治療)について、Piccoloでの治療の可能性について検討した。【結果】2018年以降にPDAカテーテル治療を行ったのは49例であった。ADOI/ADO II/Piccolo/Coilの割合は、2018年:5/0/0/13、2019年:6/8/0/3、2020年:7/2/2/2/1、2021年:1/0/1/0、であった。2019年にADO IIが多かったのは、PDA type Dなどの患児が待機していたためである。ADO IIで治療した10例について、PDA長・Ao側径・ADO II留置時のAo側diskのAoへの突出について検討した。PDA長が8mm以下、Ao側が小さい症例は5例で、Piccoloでの治療が可能な形態でありAo側diskの収まりも良いと考えられた。【考案】Piccoloは2kg以下の低体重児の治療が可能となる他、PDAの形態によってはADO IIなどよりも優れた留置形態が可能となる。