[OR12-2] 低体重・低年齢児における動脈管の進展性
Keywords:動脈管, カテーテル治療, デバイス脱落
【背景】低体重児の動脈管開存症(PDA)に対する経皮的動脈管閉鎖治療の普及にも関わらず、デバイス脱落は依然として憂慮すべき合併症の一つである。低体重児においてデバイス脱落が多いと報告があり、低体重児のPDAは進展性があるのではないかと仮説を立てた。
【目的】治療前後のPDA径と年齢・体重の関係を検討する。
【方法】経皮的動脈管閉鎖治療を実施した新生児または乳児(生後6か月未満)を対象とし、PDAの肺動脈側、中央部および大動脈側の血管径を治療前後で計測し、年齢との関連を比較した。治療後のPDA径は治療前の計測部位に一致するデバイス径とした。
【結果】計41人を対象とした。治療時日齢168(117―260)と体重5.32(4.33―6.93)kgだった。 37人は治療に成功し、4人はデバイス不安定性または脱落のために治療と断念した。使用デバイスは、Amplatzer Duct Occluder:33例、Amplatzer Vascular Plug-II:8例であった。治療前のPDA径は肺動脈側:3.2(2.2―4.3)mm、中央:4.7(3.6―5.7)mm、大動脈側:7.7(6.3―9.4)mmであった。治療後PDA中央径:5.8(4.2―6.9)mmであり、PDA中央径治療前後比:1.28(1.04―1.64)だった。 治療前後のPDA径は年齢および体重と相関がみられなかったが、PDA中央径治療前後比は年齢(r = -0.49、P = 0.001)および体重(r = -0.53、P<0.001)と有意に負相関していた。
【結論】低年齢・低体重のPDAは伸展性があることが示唆され、より大きなデバイスの選択が必要であったり、留置を断念せざるを得てない症例があると考えた。
【目的】治療前後のPDA径と年齢・体重の関係を検討する。
【方法】経皮的動脈管閉鎖治療を実施した新生児または乳児(生後6か月未満)を対象とし、PDAの肺動脈側、中央部および大動脈側の血管径を治療前後で計測し、年齢との関連を比較した。治療後のPDA径は治療前の計測部位に一致するデバイス径とした。
【結果】計41人を対象とした。治療時日齢168(117―260)と体重5.32(4.33―6.93)kgだった。 37人は治療に成功し、4人はデバイス不安定性または脱落のために治療と断念した。使用デバイスは、Amplatzer Duct Occluder:33例、Amplatzer Vascular Plug-II:8例であった。治療前のPDA径は肺動脈側:3.2(2.2―4.3)mm、中央:4.7(3.6―5.7)mm、大動脈側:7.7(6.3―9.4)mmであった。治療後PDA中央径:5.8(4.2―6.9)mmであり、PDA中央径治療前後比:1.28(1.04―1.64)だった。 治療前後のPDA径は年齢および体重と相関がみられなかったが、PDA中央径治療前後比は年齢(r = -0.49、P = 0.001)および体重(r = -0.53、P<0.001)と有意に負相関していた。
【結論】低年齢・低体重のPDAは伸展性があることが示唆され、より大きなデバイスの選択が必要であったり、留置を断念せざるを得てない症例があると考えた。