[OR16-3] 心房頻拍に対するRhythmiaとLumipointの有効性に対する検討
キーワード:カテーテルアブレーション, 3D マッピング, 心房頻拍
【背景】Rhythmia(Rhythm)の新しい解析方法Lumipoint(Lumi)は、複雑な回路を有するマクロリエントリー型心房頻拍への有効性が報告されているが、巣状心房頻拍(fAT)への報告はほとんどない。【方法】2014~2020年にfATに対してカテーテルアブレーションを行なった15例 (CARTO 8例、 Rhythm 7例 )を対象とした。Rhythm群は後方視的にLumiで解析した。2回目以降のセッション、房室結節近傍及び心耳起源症例、複雑心奇形合併例、体重20kg未満は除外した。【結果】 fATの起源はCARTO群で冠静脈洞2例、弁輪1例、心房自由壁5例、Rhythm群で冠静脈洞3例、 弁輪3例、 右房後中隔1例であった。合併心疾患は、CARTO群で心房中隔欠損症術後2例、心室中隔欠損症術後1例であった。手技時間はCARTO群 中央値305分(最小-最大値: 145-526) vs Rhythm群 174分(95-210) (p=0.004)、透視時間は38.1分(19.4-68.0) vs 21.2分(12.5-26.0) (p=0.005)、及び通電回数は8回(3-12) vs 3回(1-7) (p=0.022)で、 Rhythm群で有意に少なかった。急性期成功率はCARTO群75% vs Rhythm群100%、再発率は50% vs 14%であったが、統計学的有意差はなかった。合併症はなかった。最早期心房興奮部位と成功通電部位の距離は、Lumi非使用 6.9mm (5.8-11.2) vs Lumi使用 2.9mm (0.9-4.3) (p=0.016)でLumi使用で有意に短かった。【結論】 Rhythm群は少ない手技時間、透視時間、通電回数で治療に成功した。 Lumiを併用することで、最早期心房興奮部位を正確に示すことができた。Rhythm及びLumiの併用はfATに対して有効であった。