[OR9-1] 3D経胸壁エコーを用いた小児における右心室容積の検討
Keywords:右心室容積, 3D, 血管造影
【背景】右心室はその解剖学的な複雑さのため、2次元の経胸壁心エコーで簡便に容積を算出することは難しい。前回我々は従来の血管造影による右心室容積と3D経胸壁エコーでの右心室容積との関連性を示したが、症例が蓄積したため再度報告する。【対象】2019年9月から2021年1月までにカテーテル検査を行ったASDの29例(3歳~17歳、中央値7.8歳)。有意な僧帽弁逆流、三尖弁逆流なし。【方法】血管造影:右心室造影の正面・側面像をトレースしGraham法にてangio-RVEDV, angio-RVESV(ml)を測定し中澤らの報告に基づき体表面積で補正し%Nを得た。3Dエコー:使用機器GE Vivid E95、プローブ4Vc-D、解析ソフトEchoPAC、解析プロトコル4D Auto RVQ(apical 4 chamber viewから生成された3D画像の内膜をSemiautomaticにトレース)を用いて3D-RVEDV, 3D-RVESV(ml)を測定し、血管造影結果と同等と仮定した上で体表面積にて補正し%Nを得た。解析はすべて同一の検者にて行い、相関分析とBland-Altman分析を用いた。【結果】右心室容積は造影結果からangio-RVEDV 93%N~234%N(中央値135%N)であった。3D-RVEDVとangio-RVEDVは相関係数R=0.97、3D-RVESVとangio-RVESVは相関係数R=0.94といずれも相関を認めた。【結語】小児領域においても3D経胸壁心エコーによる右心室容量解析は有用であることが示唆された。