The 57th Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

Presentation information

Digital Oral

カテーテル治療

デジタルオーラルII(P18)
カテーテル治療 4

指定討論者:脇 研自(大原記念倉敷中央医療機構 倉敷中央病院)
指定討論者:加藤 温子(国立循環器病研究センター 小児循環器内科)

[P18-1] Amplatzer Vascular PlugとCoilの組み合わせで行う効果的な血管塞栓治療

長友 雄作, 永田 弾, 松岡 良平, 江口 祥美, 豊村 大亮, 福岡 将治, 鵜池 清, 平田 悠一郎, 山村 健一郎, 大賀 正一 (九州大学病院 小児科)

Keywords:Vascular Plug, coil, embolization

【背景】AMPLATZERTM Vascular Plug(AVP)は屈曲のない中~大血管に対してMigrationしにくく安全に使用しやすいが、選択デバイスや留置形態によっては塞栓効果が不十分な場合がある。
【目的・方法】当院で行ったAVP+Coil治療を後方視的に検討し、手技内容や治療効果を検証する。
【結果】20例23病変にAVPを使用し、うち8例11病変に対してcoilを併用した。 (1) AVPをアンカーとして使用する、(2) AVP内をパッキングする、の二つの手法でcoilを併用した。
手法1) 6例、9病変(PAVF 4、VV collateral 3、BT shunt 1、APC 1)に対して行った。いずれも屈曲がない血管で、対象の1.5~2倍サイズのAVP4を留置し、AVP4をアンカーとしてcoilを追加した。手技は安定して行うことができ、完全塞栓までに必要とした追加coil数は平均1.3個とわずかであった。
手法2) CPSVS の2例(症例1、2)に対して行った。症例1は径 8mmの脾腎シャントで、屈曲が強くランディングゾーンが短かった。AVP2 14mmを留置したが、diskが扁平に展開され十分な塞栓効果が得られなかった。そこでAVP2をプッシャーワイヤで引っ張りdisk-robe間に2.9Fマイクロカテーテル(LEONIS MovaTM) を挿入し、同部をdetachable coil 1個(TargetTM XXL 8mmx40cm)でパッキングした。症例2は静脈管で径6mm×長18mmと短く、AVP1 12mmを留置したがリークが残った。AVP1をプッシャーワイヤに接続した状態で、1.7Fマイクロカテ(SL-10TM)を0.014”GW(AstatoTM XS9-400、先端0.009”、荷重 20g)を先進させてAVP1内に挿入し、detachable coil 4個(TargetTM 360 10mm×40cm×2、7mm×20cm×2)でパッキングした。二症例とも完全塞栓を確認後にデタッチした。
【考察】AVPとコイル治療との組み合わせは安全に治療でき塞栓効果も高い。AVP 4をアンカーとしたコイル追加は経済的にも優れている。AVP内へのコイルパッキングはランディングゾーンが短い血管に対して有用な方法である。