[P21-5] Brugada症候群の薬剤抵抗性単形性心室頻拍に対して心内膜アブレーションが奏功した一例
Keywords:Brudaga syndrome, Endocardial ablation, Monomorphic ventricular tachycardia
【症例】9歳女児。2歳時に発熱、痙攣を起こし、持続性心室頻拍(VT)と診断された。心房頻拍(AT)も合併しておりATに対するアブレーション(RF)を行った。父がBrugada症候群(BrS)と診断され、植え込み型除細動器(ICD)が植え込まれている。児もpildicainide負荷によりBrSと診断され、後に両者にSCN5A新規変異が同定された。心外膜アプローチでICD植え込み術を行ったがAT, VTによる不適切、適切作動が度々起こった。3歳時よりBepricorの内服、5歳時に再度ATに対するRFを行い、今回VTに対するRFのため入院した。自己心拍は30bpm台の接合部調律で刺激により心房は捕捉されずatrial standstillと診断した。右室連続刺激で右室流出路(RVOT)起源の持続性VTが誘発された。右室心内膜側のvoltage mapではRVOT自由壁側にlow voltage areaとfragmented late potential(LP)を認めた。pildicainide投与によりRVOTを反時計方向に旋回するmacroreentryおよび共通の必須緩徐伝導部位(SCZ)を有するspiral wave reentry (VT1)が誘発された。心内膜側より肺動脈弁直上からSCZまで線状、かつLPを認める部位を面状に焼灼した。その後左脚ブロック型上方軸のCrux起源のVT2が誘発された。mid cardiac veinでpace mapが一致しVT時の早期性も良好であり、同部位への通電後全てのVTが誘発されなくなった。
【結語】小児のBrSは稀であるが種々の不整脈を合併し進行性の病態を呈する。小児の薬剤抵抗性のVTに対し心内膜RFは有効な選択肢となりうる。
【結語】小児のBrSは稀であるが種々の不整脈を合併し進行性の病態を呈する。小児の薬剤抵抗性のVTに対し心内膜RFは有効な選択肢となりうる。