[P8-5] PA with VSD & MAPCAsに対するUnifocalizationの検討
Keywords:PA with VSD, MAPCAs, Unifocalization
<背景>PA with VSD & MAPCAsに対する治療戦略として、近年central pulmonary artery (cPA)へのpulmonary artery rehabilitation(PARH)と従来からのMAPCAsを使用したUniforcalization (UF)での比較検討が注目されている。当院では、cPAが存在し、cPA径>3mm・cPAの還流肺区域>14/19を満たす場合はPARHも選択肢としているが、それらの条件を満たさない場合はUFを選択してきた。<目的>UF症例を後方視的に検討し、今後のUF治療の改善に繋げる。<対象・方法>対象は、当院で2000年以降にUFを施行し現在も生存している13例。現在の右室圧/左室圧比をRVpスコア(0.5以下:1点, 0.5~0.7:2点, 0.7以上:3点)、PSの程度(バルーン治療の要否)、肺動脈圧/体血圧比をPHスコア(0.5以下:1点, 0.5~0.75:2点, 0.75以上:3点)、抗PH薬の有無などで、UF年齢を比較検討した。<結果>UF年齢は、中央値1.0年(日齢10~8.0年)。RVpスコアは1点:6例、2点:3例、3点:4例。バルーン要は9例、否は4例。PHスコアは1点:8例、2点:4例、3点:1例。RVpスコア3点の4例とそれ以外の9例で、UF年齢はそれぞれ平均値0.8年と2.3年。バルーン治療有無でのUF年齢の平均値は、有り1.4年/無し2.8年。PHスコア2点以上の5例と1点8例でのUF年齢の平均値は、それぞれ3.2年と1.0年。抗PH薬の有無でUF年齢の平均値は、有り1.6年/無し2.4年であった。<考察>右室圧が高値である原因は、PSとPHが混在しており、インターベンションが必要なRVpスコア3点の症例はPHの1例を除いた3例(23%)で、1点の症例は6例(46%)と半数以下であった。一方、PHスコアが2点以上の症例5例は、UF年齢が遅い傾向であった。<結語>UF後の右室圧は高く、繰り返すバルーン治療や抗肺高血圧薬を必要とする。UF年齢や適応の見直しが必要である。