[I-ACHD-1] 心不全における緩和医療について
Keywords:心不全, 緩和医療, コミュニケーション
緩和医療というと、従来、終末期医療と混同され、根治治療が奏功しなくなってはじめて開始される医療と捉えられてきたが、実際には心不全と診断されたその日からいわゆる根治的な治療と並行して提供されなくてはならない。特に日本では保険診療における緩和医療の対象が最近まで悪性疾患とエイズに限定されていることもあり、循環器診療に携わる医療者には馴染みが薄い領域と考えられる。本講演ではまず緩和医療の概念を説明し、心不全で特に重要になるコミュニケーション (アドバンスケアプラニング)、および終末期における治療ゴールの設定について、筆者の米国での経験に基づいて解説する。