[I-OR07-05] Fontan術後患者における、MRI肝線維化指標の予測モデル
キーワード:Fontan, liver fibrosis, EOB
【背景】肝細胞特異性のある造影剤Gd-EOB-DTPA(EOB)を用いたMRIは、Fontan術後肝障害(FALD)の線維化評価に有用と期待される。しかしMRIは頻回評価には適さないため、バイオマーカー等によるMRI線維化指標の予測モデルを検討した。
【方法】肝臓MRI検査にてEOB投与10分後に、肝臓全体をT1強調の横断像を撮影し、5枚のスライスを抽出した。太い静脈を除いた肝実質全体の平均信号値と肝実質の最大信号値の比を算出し(EOB index)、単変量・多変量解析で以下の因子との関連を検討した:血液マーカー(血小板数・AST・ALT・γGTP・総ビリルビン・ヒアルロン酸・P-3-P・4型コラーゲン7S)、肝線維化スコアFIB-4 index、aspartate aminotransferase to platelet ratio index(APRI) 年齢、心臓カテーテル検査時のCVP値(末梢静脈圧から推定可能なため)・SaO2値。
【結果】Fontan手術後37例(平均12.7歳±7.6歳)。EOB indexは、平均0.73±0.04であった。単変量では、EOB indexは、年齢・LDH・4型コラーゲン7S・FIB-4と有意な相関を認めた。多変量では、EOB index=0.73-0.0043*CVP(mmHg)+0.0003*LDH(U/L)-0.0049*4型コラーゲン7S(ng/mL)の予測式(R=0.69, p<0.001)を得た。
【結語】Fontan術後患者におけるEOB indexは、バイオマーカー等で予測ができる可能性がある。症例数の増加とvalidation cohortによる検証、負荷時を含めた推定CVPの使用による検証を行っていきたい。
【方法】肝臓MRI検査にてEOB投与10分後に、肝臓全体をT1強調の横断像を撮影し、5枚のスライスを抽出した。太い静脈を除いた肝実質全体の平均信号値と肝実質の最大信号値の比を算出し(EOB index)、単変量・多変量解析で以下の因子との関連を検討した:血液マーカー(血小板数・AST・ALT・γGTP・総ビリルビン・ヒアルロン酸・P-3-P・4型コラーゲン7S)、肝線維化スコアFIB-4 index、aspartate aminotransferase to platelet ratio index(APRI) 年齢、心臓カテーテル検査時のCVP値(末梢静脈圧から推定可能なため)・SaO2値。
【結果】Fontan手術後37例(平均12.7歳±7.6歳)。EOB indexは、平均0.73±0.04であった。単変量では、EOB indexは、年齢・LDH・4型コラーゲン7S・FIB-4と有意な相関を認めた。多変量では、EOB index=0.73-0.0043*CVP(mmHg)+0.0003*LDH(U/L)-0.0049*4型コラーゲン7S(ng/mL)の予測式(R=0.69, p<0.001)を得た。
【結語】Fontan術後患者におけるEOB indexは、バイオマーカー等で予測ができる可能性がある。症例数の増加とvalidation cohortによる検証、負荷時を含めた推定CVPの使用による検証を行っていきたい。