[I-P1-1-10] 胎児心エコーの更なる普及を目指してガイドラインを教材として活用する ~九州・山口胎児心臓研究会の取り組み~
キーワード:九州・山口胎児心臓研究会, 胎児心エコーガイドライン, オンライン
【背景】医療者の知識や技術の向上とエコー機器の進歩によって、この20-30年で胎児心疾患の診療は大きく変化してきた。しかしながら、様々な要因で、その診断率はまだ完全とは言えず今後の改善が求められている。【研究会の現状】そのような背景の中、九州・山口そして沖縄の胎児診断の更なる普及とその質の向上を目的として「九州山口胎児心臓研究会」を発足させた。2017年に第1回目を福岡(九州大学)で開催し、その後鹿児島、福岡(福岡市立こども病院)で現地開催して、2020年からの2回はオンラインで開催した。オンライン開催では2回とも200名を超える参加を頂いた。参加者は小児循環器科医、産婦人科医、検査技師が多くを占め、中でも産婦人科医の参加が多い傾向にあった。内容は胎児心エコーの基本的内容を中心としており、四腔断面、流出路、3-vessel viewなどの基本断面の描出方法やそれらが異常となる疾患のポイントに関するレクチャーを繰り返し行っている。改訂された「胎児心エコー検査ガイドライン」は上述した基本画像の内容に加え、具体的疾患にも言及しており、胎児心機能や不整脈も含まれている。ガイドラインの内容にそってレクチャーを行うことで、より理解しやすく、また理解度を均一化できると考えられる。【まとめ】胎児診断率の現状を踏まえ、その精度をさらに向上するために新しいガイドラインを用いながら九州・山口胎児心臓研究会として何ができるのか考えていきたい。