[I-P3-1-05] 循環器内科外来における高度医療セクレタリー配置による効果および臨床的役割(第2報)患者アンケートを中心に
キーワード:医師事務作業補助者, 外来診療, 患者アンケート
【背景】医師事務作業補助者の使命は、医師の事務的業務を支援することで医師が診療業務に専念できる業務環境を確保し、医療の質向上と病院運営の全体に資することである。当院では2015年に高度医療セクレタリー(以下MS)を導入。MSは特定の診療科、医師に配属され、高度な理解とスキルにより高度なレベルの業務遂行が可能で、主に外来診療に同席し診療記録の代行入力を行い、医師の指示のもとオーダーの代行入力も行う。【目的】循環器内科外来でのMS導入効果の検討。【方法】患児の両親対象にMS導入前後での待ち時間、診療の変化などに関するアンケート調査を実施。【結果】MS導入1年後(2018年2-4月と2021年9-11月)、特定医師3名の外来受診した計200名対象にアンケート調査を行った。患者年齢は2歳未満6名(3%)、2-5歳未満43名(21%)、5-10歳70名(35%)、10歳以上79名(40%)で、受診間隔は1月毎28名(14%)、2-3か月104名(52%)、4-6か月60名(30%)。待ち時間が短縮したと解答したのは82名(41%)、やや改善した80名(40%)、変化なし34名(17%)。疑問点や不安な点が解決できたと解答したのは62名(31%)、やや解決できた24名(12%)、変化なし106名(53%)。MS導入による主な変化(2つ選択)では、待ち時間の短縮130名(65%)、スムーズな診療94名(47%)、雰囲気の改善34名(17%)、変化なし47名(23%)、話しにくい3名(1%)。自由記載欄では、入力に気を取られず、面と向かって話せる11名(5%)、確認が2重になる、フォローしてもらえる9名(4%)、医師がゆとりをもって診療5名(2%)。【考察と結論】MS配置後、待ち時間の短縮を認め、診療内容の質の向上のみならず、患者の満足度の改善をもたらした。