第58回日本小児循環器学会総会・学術集会

講演情報

ポスター発表

心不全・心移植

ポスター発表(I-P3-4)
心不全・心移植 II

2022年7月21日(木) 16:20 〜 17:20 ポスター会場

座長:小林 俊樹(埼玉医科大学国際医療センター 小児心臓科)
座長:星合 美奈子(山梨県立中央病院小児循環器病センター 小児科)

[I-P3-4-03] 当院における植込型VAD装着小児患者のリハビリテーションの実際

天尾 理恵1, 安藤 政彦2, 木村 光利2, 木下 修2, 嶋田 朝子3, 今井 博子3, 小野 稔2, 緒方 徹1 (1.東京大学医学部附属病院 リハビリテーション部, 2.東京大学医学部附属病院 心臓外科, 3.東京大学医学部附属病院 看護部)

キーワード:補助人工心臓, リハビリテーション, 復学

【緒言】植込型補助人工心臓(implantable ventricular assist device(iVAD))は装置の小型化に伴い、小柄な体型の患者への治療も可能となってきている。当院でこれまで経験したiVAD装着に至った15歳以下の小児患者のリハビリテーション(リハビリ)推移と結果を報告する。【対象】iVAD装着に至った小児患者は4名、年齢(症例1,2,3,4)11,13,14,15歳、原疾患は全例DCMであった。術前ADLはBarthel Index(BI)55,0,90,60点であった。【リハビリ経過】術後、端坐位(術後経過日数(POD):平均±SD)POD2±1、立位POD4±1、歩行POD6±2に開始し、順次、活動量を増加して体力向上を図った。退院時、全例1日平均5000歩、3時間程度の外出が可能な体力を獲得し、ADLは全例BI100点、VAD機器取り扱いは自立し、術後在院日数(平均±SD)46±3日で自宅退院に至った。患者・家族へ運動時の機器取り扱い方法や安全な動作の実施方法、動作注意点を指導し、退院時には復学に向けた運動指導や通学・学校生活におけるアドバイスを行い、全例が退院後2-3ヶ月で復学を果たした。【結語】小児iVAD患者はADL自立可能な体力を獲得し退院を果たせた。復学を視野にリハビリを実施すること、また、介護者である家族へも指導を行い、理解を促すことが重要であった。