[I-P3-4-03] 当院における植込型VAD装着小児患者のリハビリテーションの実際
キーワード:補助人工心臓, リハビリテーション, 復学
【緒言】植込型補助人工心臓(implantable ventricular assist device(iVAD))は装置の小型化に伴い、小柄な体型の患者への治療も可能となってきている。当院でこれまで経験したiVAD装着に至った15歳以下の小児患者のリハビリテーション(リハビリ)推移と結果を報告する。【対象】iVAD装着に至った小児患者は4名、年齢(症例1,2,3,4)11,13,14,15歳、原疾患は全例DCMであった。術前ADLはBarthel Index(BI)55,0,90,60点であった。【リハビリ経過】術後、端坐位(術後経過日数(POD):平均±SD)POD2±1、立位POD4±1、歩行POD6±2に開始し、順次、活動量を増加して体力向上を図った。退院時、全例1日平均5000歩、3時間程度の外出が可能な体力を獲得し、ADLは全例BI100点、VAD機器取り扱いは自立し、術後在院日数(平均±SD)46±3日で自宅退院に至った。患者・家族へ運動時の機器取り扱い方法や安全な動作の実施方法、動作注意点を指導し、退院時には復学に向けた運動指導や通学・学校生活におけるアドバイスを行い、全例が退院後2-3ヶ月で復学を果たした。【結語】小児iVAD患者はADL自立可能な体力を獲得し退院を果たせた。復学を視野にリハビリを実施すること、また、介護者である家族へも指導を行い、理解を促すことが重要であった。