[I-P3-7-08] Apicocaval Juxtapositionに対するTCPC
キーワード:TCPC, Apicocaval juxta position, Fontan
【背景】 Apicocaval juxtapositionに対するTCPCはapexと同側にextracardiac conduitを敷設した場合はPVOの懸念があり,対側では敷設経路が長くなる.【方法】当該症例6例を後方視的に検討した.同側の導管経路とする場合は対側を大きく開胸し心臓を可及的にrotationして施行した.両側SVC症例は肺動脈中央で両側グレン吻合している.【結果】手術時年齢は中央値18(14-40)か月,体重は9.0(8.3-11.3)kg.心尖部が左側が3例,右側が3例で両者とも心外導管を対側に敷設したものは1例ずつであった.対側とした理由は冠動脈との位置関係が1例,将来の房室弁手術のために心臓のrotationが躊躇われたのが1例.同側敷設の1例でPVOによる循環不全となり対側へ再敷設したものの最終的に肺の改善が得られず入院死亡となった.画像診断では他の同側敷設と比しconduitが短かかった.同側敷設と対側敷設の術前RpI=1.2±0.5対1.0±0.0wood unit,PAI=235±27対386±91mm2/m2,生存例の術後の術後RpI=1.2±0.2対1.4±0.7wood unit,EDP=8.3±2.3対6.5±0.7mmHg,IVC圧=13.0±1.0対8.0±01.4mmHg.同側の1例でA-P collateralsのコイル塞栓と外科的結紮を複数回要した.SVC形態は両側SVCが3例,右SVC2例,左SVC1例であった.IVC血の左右肺動脈への不均等環流を呈した症例は認めなかった.【考察】心尖同側敷設とする場合は導管の長さに余裕をもたせて少し前弯させる形態とすることPVO予防となる可能性がある.同側敷設か対側敷設かで心臓カテーテル検査からの血行動態の違いは症例数が少なく評価は難しいが肺血流分布で困った症例はなかった.