The 58th Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

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パネルディスカッション

パネルディスカッション2(I-PD02)
HBD for Children委員会提案企画

新しい医療機器を実際に使うには? ~私達が今できること・すべきこと~

Thu. Jul 21, 2022 1:50 PM - 2:50 PM 第2会場 (大ホールA)

座長:坂本 喜三郎(静岡県立こども病院 心臓血管外科)
座長:山岸 敬幸(慶應義塾大学 小児科)

[I-PD02-02] 小児用医療機器デバイスラグ解消に向けた提言―「小児用医療機器の日米同時開発に係る課題抽出等に関する研究」から―

坂本 喜三郎 (静岡県立こども病院 心臓血管外科)

Keywords:小児医療機器, デバイスラグ, HBD for children

本邦における小児用医療機器領域のデバイスラグ解消を目的とした取り組みが続けられている。なかでも、成人循環器医療機器領域で成果をあげたHBD (Harmonization By Doing)の事例を参考に2016年に立ち上げられたHBD for Children活動は着実な成果につながりつつある。本研究は、HBD for Children活動を効率的に進めるうえで障壁となって来た、またはなっている情報を整理、検討し、同活動を推進可能な環境、体制整備等の提言に繋げるために2019年から3年間をかけて行った。主な項目は1)小児用医療機器開発における課題の調査(2)日米GCP調査手順比較による小児用医療機器の国際共同治験における課題調査3)小児用医療機器開発におけるRWDの利活用における課題の調査そして、上記3項目の情報整理が進むなか、現場の生の声を反映させる提言を作成するために行ったHybrid意見交換会4)産官学における小児用医療機器開発の意見交換会(Medical Device Day for Children)の4点で、それらの情報を踏まえ添付の提言をまとめたので、子供たちのために新たな小児用医療機器を切望しているアカデミア団体:日本小児循環器学会、日本先天性心疾患インターベンション学会の会員に広く情報提供させていただく.提言の骨格<効率的な開発>1.安全性を担保した早期アクセスの担保2.市販前後の一貫した医療機器の有効性および安全性評価体制3.現状のしくみを最大限活用した開発支援<企業の収益性の担保>4.市場拡大を目指した海外展開支援5.小児用医療機器に特化した償還価格や加算などの保険上の見込み相談<産官学連携>6.小児用医療機器開発に特化した産官学連携体制の強化7. 産官学連携を遅滞なく行えるような小児関連学会、小児関連医療施設側の体制強化