第58回日本小児循環器学会総会・学術集会

講演情報

シンポジウム

シンポジウム01(I-SY01)
脳卒中循環器病対策基本法後の地域の循環器病患者支援

2022年7月21日(木) 08:40 〜 09:40 第2会場 (大ホールA)

座長:坂本 喜三郎(静岡県立こども病院 心臓血管外科)
座長:山岸 敬幸(慶應義塾大学医学部 小児科)

[I-SY01-01] 脳卒中・心臓病等総合支援センター―厚労科研の取り組みから―

野出 孝一 (佐賀大学 医学部 循環器内科)

キーワード:度脳卒中・心臓病等総合支援センターモ, 脳卒中・循環器病対策基本法, 社会連携

循環器病対策推進基本計画で、「保健、医療及び福祉に係るサービスの提供体制の充実」として、脳卒中・心臓病等(循環器病)患者を中心とした包括的な支援体制を構築するため、多職種が連携して、総合的な取組を進めることとされているが、これまでに都道府県が医療計画などで実施している対策よりも幅広い内容であり、各医療施設で個々の取組はされているものの情報が行き渡っているとはいえず、全ての支援について、十分なレベルで提供することに対して課題がある。国の政策としてこの取組を効果的に推進するためには、専門的な知識を有し、地域の情報提供等の中心的な役割を担う医療機関に脳卒中・心臓病等総合支援センターを配置し、都道府県と連携を取りながら、地域の医療機関と勉強会を開催したり、支援方法などの情報提供を行うなど協力体制を強化することで、包括的な支援体制を構築し、地域全体の患者支援体制の充実を図るべく、まずは先行的に実施し、検証を行うことを目的とされている。このセンターでは循環器病の患者及びその家族の情報提供・相談支援等に対する総合的な取り組みを自施設で行うのみならず、都道府県及び地域の中心的な医療機関と連携し、同取組を包括的に支援できることが求められる。センターの制度化にあたって、日本循環器学会や日本脳卒中学会を中心とし、関連学会、医師会、医療関係者、都道府県を含む各自治体、患者などに今後必要な循環器病の医療供給体制について意見を聴取し、集められた課題や問題点について、基本計画の内容を基に解決策の検討を行った。本研究班で行った検討結果を、第2期の循環器病対策推進基本計画策定の参考資料として、循環器病対策推進協議会に提出したが、今回このセンターに関する内容を紹介させていただく。