[I-YB02-04] 左心系心疾患に伴う重症肺高血圧児にReversed Potts shuntを選択した経験
Keywords:薬物抵抗性肺高血圧, 右心不全, 僧帽弁置換
重症肺高血圧(Pulmonary hypertension:PH) に伴う進行性右心不全に対して,肺動脈と下行大動脈をつなぐReversed Potts shuntが提唱され,海外を中心に少数例での有効性が報告されている.この新しい治療は,右室の後負荷を軽減し,右室機能を改善させるとともに,失神や突然死を予防し,Quality of lifeの改善や生命予後の延長に寄与するとされている.われわれは境界型左室低形成で二心室循環成立,僧帽弁置換術後症例で薬物治療抵抗性のPHおよび成長による相対的な僧帽弁狭窄進行に伴う両心不全を呈した当時13歳男児に対して,Reversed Potts shuntを施行した.本症例について,術前,周術期および術後早期までの経験を共有したい.