[II-P4-4-12] 川崎病既往児におけるCardio Ankle Vascular Indexを用いた動脈硬化度の検討
キーワード:動脈硬化, CAVI, 血管炎
【背景】Cardio ankle vascular index(CAVI)は理論上、血圧に影響を受けない動脈Stiffnessを反映する指標であり、新しい動脈硬化指標として期待されている。川崎病は全身血管炎をきたすため、罹患後の動脈硬化性変化を認めるとの報告はあるが、CAVIを用いた検討はあまり行われていない。
【方法】当院通院中の7歳から20歳までの川崎病罹患患者69例と対照群21例において血圧脈波検査装置によりCAVI、Ankle brachial pressure index(ABI)、Brachial-ankle pulse wave velocity(baPWV)を測定した。川崎病患者は冠動脈病変(CAL)なし群46例とCALあり群23例に分け、3群間で比較検討した。
【結果】CALあり群23例中15例(65%)は一過性拡大の症例であった。年齢はCALなし群、CALあり群、対照群でそれぞれ9.8±2.5歳、11.3±3.6歳、12.5±3.1歳であり、CALなし群は他の2群と比較して有意に低年齢であった。CAVIは順に4.7±0.7、4.7±0.5、4.8±0.7、ABIは順に1.12±0.10、1.09±0.09、1.12±0.13といずれも3群で差は認めなかった。また、baPWVは順に1028±108cm/sec、1038±109cm/sec、1095±171cm/secであり、対照群でやや高値の傾向を示したが、統計学的有意差は認めなかった。
【考察】血管硬度測定の評価により川崎病罹患後の動脈Stiffness上昇を認めたとする報告が散見されるが、CAVIを用いた本検討では動脈硬化性変化は認めなかった。小児期においては川崎病性血管炎とその後の動脈硬化性病変の関連は限定的であると思われた。
【方法】当院通院中の7歳から20歳までの川崎病罹患患者69例と対照群21例において血圧脈波検査装置によりCAVI、Ankle brachial pressure index(ABI)、Brachial-ankle pulse wave velocity(baPWV)を測定した。川崎病患者は冠動脈病変(CAL)なし群46例とCALあり群23例に分け、3群間で比較検討した。
【結果】CALあり群23例中15例(65%)は一過性拡大の症例であった。年齢はCALなし群、CALあり群、対照群でそれぞれ9.8±2.5歳、11.3±3.6歳、12.5±3.1歳であり、CALなし群は他の2群と比較して有意に低年齢であった。CAVIは順に4.7±0.7、4.7±0.5、4.8±0.7、ABIは順に1.12±0.10、1.09±0.09、1.12±0.13といずれも3群で差は認めなかった。また、baPWVは順に1028±108cm/sec、1038±109cm/sec、1095±171cm/secであり、対照群でやや高値の傾向を示したが、統計学的有意差は認めなかった。
【考察】血管硬度測定の評価により川崎病罹患後の動脈Stiffness上昇を認めたとする報告が散見されるが、CAVIを用いた本検討では動脈硬化性変化は認めなかった。小児期においては川崎病性血管炎とその後の動脈硬化性病変の関連は限定的であると思われた。