[II-P5-6-09] フォンタン術後のPulse Wave Velocity の検討
キーワード:Pulse wave velocity, フォンタン, 血管障害
【背景】Pulse Wave Velocity(PWV)は成人の心血管イベントを予測する上で臨床的に重要である.CHD患者は若年から血管障害が進行しPWVが高値となることが知られており,フォンタン患者でも同様に報告されている.今回,フォンタン患者のPWVを計測し,非フォンタン術後の患者群と比較検討した.
【方法】2020から2021年に施行した全身麻酔下での心臓カテーテル検査でPWVを測定した術後1年以上が経過したフォンタン群15例と,年齢を調整した2心室修復群13例を対象とした.年齢はフォンタン群11±6.6歳,2心室修復群10±4.4歳であった.PWVは上行大動脈から横隔膜までの近位大動脈と横隔膜から腸骨動脈分岐部までの遠位大動脈の2箇所で計測した.
【結果】PWVはフォンタン群及び2心室修復群でそれぞれ近位大動脈461±158/ 386±194 (cm/sec) と遠位大動脈273±68/ 284±42 (cm/sec)で有意差はなかった.2心室修復群の遠位大動脈のPWVのみで大腿動脈血圧,中心静脈圧,右心室拡張末期圧,左心室拡張末期圧,E/Aと有意な相関があった(p<0.05).
【結論】フォンタン術後のPWVは2心室修復群と有意差はなく,2心室修復群と比べ血行動態を反映しにくい可能性がある.
【方法】2020から2021年に施行した全身麻酔下での心臓カテーテル検査でPWVを測定した術後1年以上が経過したフォンタン群15例と,年齢を調整した2心室修復群13例を対象とした.年齢はフォンタン群11±6.6歳,2心室修復群10±4.4歳であった.PWVは上行大動脈から横隔膜までの近位大動脈と横隔膜から腸骨動脈分岐部までの遠位大動脈の2箇所で計測した.
【結果】PWVはフォンタン群及び2心室修復群でそれぞれ近位大動脈461±158/ 386±194 (cm/sec) と遠位大動脈273±68/ 284±42 (cm/sec)で有意差はなかった.2心室修復群の遠位大動脈のPWVのみで大腿動脈血圧,中心静脈圧,右心室拡張末期圧,左心室拡張末期圧,E/Aと有意な相関があった(p<0.05).
【結論】フォンタン術後のPWVは2心室修復群と有意差はなく,2心室修復群と比べ血行動態を反映しにくい可能性がある.