[III-P6-4-03] スマートウォッチの徐脈、頻脈の記録により治療方針が決まった症例の検討
キーワード:スマートウォッチ, 徐脈, 頻脈
背景:徐脈、頻脈を自覚した際の心電図がその場で記録できるスマートウォッチ(SW)が開発されている。症例:SWで記録された心電図が症例の治療方針に役立った4例である。症例1: 49歳、女性。6歳、心室中隔欠損閉鎖術。めまい、前失神発作を認め症状に一致してSWで2-3秒の洞停止を認めた。入院後ペースメーカー植込み術を施行した。症例2: 10歳男児、授業中に数分~30分程度の動悸を頻回に認めた。SW記録により190bpmの上室頻拍が記録された。電気生理検査を行い、通常型房室結節リエントリー頻拍と診断し遅伝導路にアブレーションを行った。1年間再発を認めない。症例3: 40歳、男性。完全大血管転位、セニング術後。動悸を自覚しSWにて150-170bpmの心房細動が記録された。直ちに受診を勧め電気的除細動により停止した。症例3: 45歳、男性。先天性大動脈狭窄、ロス術後。胸部不快感に一致してSWで非持続性心室頻拍が記録された。心カテ検査で肺動脈弁逆流高度であったため、肺動脈弁置換術を施行、心室頻拍は消失した。考察:ホルター心電図に比して、SWは自覚症状があれば直ちに心電図を記録できる利点がある。結語:心電図が記録できるSWの使用によって、的確で素早い治療が可能となった。