[III-SY19-01] 内保連と診療報酬改定・2022年度診療報酬改定の結果
Keywords:診療報酬改定, 内保連, 2024年度
診療報酬改定は2年に1回行われ、今回は2022年度改定が行われた。次回は2024年度になる。学会からの提案は、主に内科系学会社会保険連合(内保連)、外科系学会社会保険委員会連合(外保連)を経由して、厚生労働省(厚労省)に提出され、厚生労働大臣の諮問機関である中央社会保険医療協議会(中医協)で審議される。上記以外でも日本小児医療施設協議会(JACHRI)や、厚労省内の例えば母子保健課などからも提出が可能である。内保連は全部で138学会が加盟しており、診療領域別に25委員会に分かれている。そのうち本学会が所属するのは、循環器関連委員会と小児関連委員会である。ここでそれぞれの委員会からの提案がまとめられ、共同提出する学会の連携等が得られる。新規案件や既存案件の改定の提案を受け入れてもらうためには、様々なデータを提出する必要がある。その提案の需要や採算性が議論される。そのために事前に周到な準備が要求される。手技や治療法はガイドラインに掲載されていることが比較的重視される。従って、常にガイドラインを更新することは、保険診療上も大切な仕事である。2022年度は本学会からの主学会としての提案は、肺血流増加型先天性心疾患に対する低酸素療法の1項目のみであり、関連学会として提案は4項目であったが、全て認められなかった。肺血流増加型先天性心疾患に対する低酸素療法の提案は2020年秋から準備を始めた。データ収集のため、学会員へのアンケート等を行い、その必要性や採算性等のアピールを行ったが、最終的な評価は、「別途評価を行うべき根拠が十分に示されていない」であった。準備期間が不足していた感は否めない。2022年度の診療報酬改定が終了したばかりだが、2024年度の改定も、今秋に内保連から募集の案内が通知される予定である。提案に対する準備は、これ以前に始める必要がある。診療報酬の改定を要する提案がある場合は、早急に相談していただきたい。