[III-TRS02-02] 小児急性血液浄化療法の実際 - 看護師の立場から -
キーワード:小児, 急性血液浄化療法, 看護
近年、急性血液浄化(Acute Blood Ppurification:ABP)に関するさまざまな治療材料の開発によって、新生児、小児の体外循環によるABPが増加している。小児の集中治療における急性血液浄化療法の選択肢としては、持続腎代替療法(Continuous Renal Replacement Therapy:CRRT)や腹膜透析(Peritoneal Dialysis:PD)などがある。これらの治療をおこなっている重症な患者に対し、看護師は交代勤務の中で24時間ベッドサイドで治療や病状に合わせた安全かつ的確なケアを提供し、さらにABPに関する原理・適応・合併症などの知識を深めていかなければならない。ABPに対して経験年数の浅い看護師ほど不安や知識不足が強い傾向があるが、経験の豊富な看護師にも一定数不安がみられていると報告があり、また24時間の監視や頻回なアラームへの対応など、ケアする際に強い緊張感を伴いストレスも大きいとの報告もある。当センターにおいては年間約2~6例の患者に対しCRRTを施行し、治療モードとしては主に持続血液透析(continuous hemodialysis:CHD)を選択して治療をおこなっている。多くは先天性心疾患術後の患者に対しCRRTを施行しているが、その他、横紋筋融解症や溶血性尿毒症症候群などの内科系疾患に対しても施行しており、年齢も0~48歳とさまざまである。今回、本シンポジウムにおいて当センターにおけるABP、特にCRRTの治療やケアの実際を紹介し、これらの不安や疑問に思われている看護師へ少しでも役立ててもらいたい。また、医師、臨床工学技士などの多職種との連携をさらに円滑におこなっていけるよう、本シンポジウムを通して検討したいと思う。