一般口演（I-OR05）
デバイス治療

[I-OR05-03] 小児・先天性心疾患に対するScrew-in leadを用いたTemporary Permanent Pacemakers

^○竹内 大二¹, 西村 智美¹, 工藤 恵道¹, 島田 衣里子¹, 篠原 徳子¹, 豊原 啓子¹, 稲井 慶¹, 庄田 守男², 新川 武史³ (1.東京女子医大病院 循環器小児・成人先天性心疾患科, 2.東京女子医大病院 循環器内科, 3.東京女子医大病院 心臓血管外科)

キーワード：小児, 先天性心疾患, 一時的ペーシング

【背景】一時的ペーシング（tPM）用カテーテルは先端がずれ易く、ペーシング不全を生じると致死的にもなり得る。Screw-in lead などのActive fixation lead を用いたtPMは安定したペーシングが可能で、Temporary Permanent Pacemaker（TPPM）などの名称で広く認識されているが小児や先天性心疾患（CHD）での報告は少ない。【目的】小児・CHDに対しるTPPMの有用性について検討する事。【方法】 単施設で徐脈に対してTPPMを施行した小児及びCHDついて成績を診療録から後方視的に検討した。【結果】対象は17名（年齢30±11歳。最小6歳）、計18回のTTPM。基礎心疾患は, CHD 15名（心房スイッチ術後4名,Fontan術１例含む）、CHDなし2名。ペーシング適応はSSS 11例、AVブロック7例で、妊婦 6例、開心術後周術期 2例、デバイス感染 3例を含む。全例でScrew リードを使用した。リード留置部位は心房9例、心室8例。全例で内頸静脈よりScrew-in リードを心房または心室に留置し、体外で恒久ペースメーカと接続した。ペーシング様式はAAI 9名、VVI 8名。植え込み期間は17±17日間で30日間以上の長期留置を3例含む(最長69日間)。有害事象はカテ感染１例で、その他リード移動や心タンポナーデなど重篤な合併症はなく安定したペーシングがえられた。10例は恒久ペーシングデバイス植込みに移行した。【結論】小児やCHDに対するTTPMは複雑な構造のCHDや、小児でも安全かつ安定したtPMが得られる有用な手段である。