[I-PPD2-07] 重度の三尖弁閉鎖不全に対しMitraClipTMを施行した、DILV PA 姑息術後の1成人例
キーワード:MitraClipTM, 三尖弁閉鎖不全, 成人先天性心疾患
症例は肺動脈閉鎖を伴う左室型単心室の45歳男性。現在肺血流はステント留置したAPシャントと、同じくステント留置した動脈管、無数に発生した側副血行路で維持されている。SpO2は85%程度と低く、重度の三尖弁閉鎖不全(TR)を合併していたが、full time workerとして社会参加していた。43歳時にVFと思われる意識消失発作あり入院。以降徐々に心不全が顕在化し休職した。TRの制御が症状の改善に有効と判断したが三尖弁置換術は困難が予想され、適応外であるがMitraClipTMにつき検討した。技術的に治療可能と判断され、倫理委員会の承認の元、湘南鎌倉総合病院にて施術した。術後TRは良好に制御され、BNP他の臨床データも改善し、職場復帰も果たした。成人症例の報告ではあるが、今後小児循環器領域での適応も検討されるべき手技と考え、報告する。