[I-PSY1-02] GoreTM Cardioform ASD Occluderの初期成績
Keywords:心房中隔欠損, 経皮的ASD閉鎖術, Gore™ Cardioform ASD Occluder
目的 GoreTM Cardioform ASD Occluder (GCA)導入後の当科における二次孔心房中隔欠損(ASD)に対する治療戦略と成績を検討すること。対象と方法当院にGCA が導入された2021年9月から2022年12月の当科におけるASDの治療法、GCAの留置が試みられた23例における、欠損孔径、リム欠損などの形態的特徴、用いたGCAのサイズ、成績、遠隔期のFrame Fractureなどについて診療録から後方視的に検討。結果 1.同時期に治療を行ったASDは31例で、2例で外科治療、29例で経皮的ASD閉鎖を行った。29例中23例ではGCAによる閉鎖を試みた。2.GCA留置を試みた23例中22例で留置に成功。7例ではGCA以外を留置し、経皮的ASD閉鎖術の成功率は100%、GCAの留置成功率は95.7% 3.GCA以外を選択した理由は、教育的手技3,術者の選択2,乳児症例およびGCAからの変更、各1例。4.GCAの留置を試みた23例の詳細。①年齢と体重;6-80(中央値19)歳、14-79(49)kg, ②欠損孔径5.0-27.3 (14)mm、バルーンサイジング径9-27(17)mm, ③形態的特徴;リム欠損16例、Septal Malalignment 3例、Multiple ASD 3例、④GCA径;27, 4例 32, 6例 37, 10例 44, 2例 48, 1例。5例ではOversize。⑤広範な大動脈-上方リム欠損で、Septal Malalignmentをともない最大径27.3mmの1例では留置を断念し、Figulla Flex IIに変更。⑥Multiple ASD 3例では欠損孔間距離が10mm前後の例、2個の副欠損例では1個のGCAで閉鎖、5個の副欠損例では2個のGCAで閉鎖。⑥脱落 心侵食 持続する不整脈など閉鎖栓に関連する有害事象なし。⑦留置後1か月以上経過観察した20例中4例でFrame Fractureを認めたが、有意のイベントはなし。考察と結語乳児例、広範なリム欠損をともなう大きなASDでは限界があるが、20mm前後までのASDに対するGCAの留置成績は良好で、リム欠損、Septal Malalignment、Multiple ASDなどに優位性が期待される。