[II-OR18-06] 前上方rim広範囲完全欠損例へのGCA留置
キーワード:GCA, rim完全欠損, 用手屈曲
【背景】前上方rim広範囲完全欠損 (WRAR)を伴うASDは脱落やerosionのリスクがあるためカテーテル閉鎖は避けられる傾向があった。GORE Cardioform ASD Occluder (GCA)はerosionのリスクが低くWRARへの使用が期待されるが、システムが硬く留置は容易ではない。【症例1】66歳女性、ASDは19×14mmで約110度のWRAR。Balloon sizing (BS)で20.2mm、1 size upのGCA 44mmのシステム先端を2段階で用手屈曲、12Frメディキットシース (MS)を使用、7回目の展開で留置に成功。圧迫や残存短絡なし。【症例2】7歳女児、ASDは13×12mmで約145度のWRAR。BSで15.4mm、just size GCA 32mmのシステム先端を2段階で用手屈曲、11FrMS使用し3回目で留置できたが、lock時にLA petal 2枚がRAへ脱落し回収。同32mmを1回で再度留置し、システムを押しながらlockし成功。圧迫や残存短絡なし。【症例3】8歳男児、ASDは14×8mmで約130度のWRAR。BSで15.5mm、just size GCA 32mmのシステム先端を2段階で強く用手屈曲、11FrMS使用しLA discを展開したが、petalの一部がRA内で展開された。LA discを展開し直し1回で留置成功。LA内操作により用手屈曲が直線化した。システムを押しながらlockし脱落なし。圧迫や残存短絡なし。【考察】WRARへのGCA留置では、中隔面とdisc面をより平行にすることが重要で、IVCと中隔面のなす角に合せたシステム先端の用手屈曲が必要である。LAが小さい場合、LA discの展開位置と時計回転位置に工夫が必要である。また中隔面への引きつけは中隔面に垂直方向へ引くことが重要で、先端屈曲MSの位置が重要である。【結語】留置時の工夫は必要であるが、GCAはWRARに対してerosionの懸念なく完全閉鎖が可能である。