The 59th Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

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ポスター発表

End of life care・移行期支援

ポスター発表(II-P05-5)
End of life care・移行期支援

Fri. Jul 7, 2023 9:50 AM - 10:50 AM ポスター会場 (ポスター展示会場)

座長:榎本 淳子(東洋大学 文学部)

[II-P05-5-08] 小児病棟における移行期支援開始後の看護師の認識

鈴木 さと美, 村山 有利子, 髙 真喜, 鈴木 緑, 松下 明世 (聖隷浜松病院 看護部)

Keywords:先天性心疾患, 移行期支援, 小児病棟看護師

【背景】A病院では2020年度から移行期支援について検討する中で、小児病棟ではスタッフが中心となって介入を始めた。今回、実際に移行期支援を行う小児病棟看護師の認識を調査し、移行期支援に関する活動の現状と課題を検討した。【目的】A病院小児病棟にて移行期支援を実施する看護師の認識を明らかにし、現在の取り組みの評価と今後の課題を検討する。【方法】期間:2022年12月~2023年1月、対象:A病院小児病棟の看護師35名、データ収集と分析:自作のアンケートの記入内容について単純集計および記述をまとめて分析した。本研究はA病院臨床研究審査委員会の承認を得た。【結果】アンケートの回収は28名(88%)だった。病棟での移行期支援を経験し、感じたこととして「親の理解が良いと子どもも理解している事例が多い」「子どもの用紙を通して親が初めて子どもの理解度を知る様子があり、知る機会がなかったのかと思った」「病名を知っている子は内服薬の作用も分かっていた」「病名を書けない患者が意外と多くいた」などがあった。移行期支援の経験後変化した看護としては、「普段のSPO2値を患者へ聞くようになった」「患者に話してもらえるようにオープンクエスションで聞くようにしている」などがあった。現在の取り組みに対して困る点では、「勤務が繁忙で面談に入れない時もある」「思春期の患者にどう接すれば思いが聞けるのか難しく悩む」などがあった。【考察】看護師は、実際の事例で移行期支援を行ったことで、患者自身の病状の理解や、理解度から親と子どもの関係性を認識し、その認識を踏まえて患者への関わりを変化させていた。今回の取り組みを通して、移行期支援は外来だけではなく、病棟スタッフが実現できる介入があり、今後は病棟において多忙な業務と並行して、外来と病棟が連携し切れ目のない移行期支援の継続が課題と考える。