The 59th Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

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ポスター発表

川崎病

ポスター発表(II-P06-3)
川崎病1

Fri. Jul 7, 2023 10:50 AM - 11:50 AM ポスター会場 (ポスター展示会場)

座長:津田 悦子(国立循環器病研究センター小児循環器内科)

[II-P06-3-02] 当院における川崎病再発症例の検討

酒井 達紘, 鶴見 文俊, 渡辺 健 (医学研究所北野病院)

Keywords:川崎病, 再発, 不全型川崎病

【背景・目的】川崎病の再発率は3-4%とされる。当院で診療にあたった川崎病再発例について検討を行い、再発例の臨床的特徴を明らかにすることを目的とした。【対象・方法】2002年1月1日から2022年12月31日の期間に川崎病と診断した症例のうち再発例を対象とした。初回の川崎病が寛解した後に発症した川崎病を再発と定義した。各症例について性別、初回および再発時の年齢、初回から再発までの期間を検討した。また初発時と再発時で、診断日、主要症状の出現頻度、治療経過を比較検討した。また再発のリスク因子となり得るものがないか、再発群と非再発群でケースコントロール研究を行い、発症時年齢、性別、血液検査所見を比較検討した。【結果】観察期間内に川崎病は948症例、そのうち再発例は35例(3.7%)、再々発例はうち5例(0.5%)であった。性別は男児が22例、女児が13例であった。発症時年齢は初回平均が1歳9か月、再発時平均が3歳4か月であり、初回から再発までの期間は平均1年7か月であった。診断日は初回平均が第4.9病日、再発時は第4.8病日であった。初発時と再発時で、BCG痕の発赤は初発時に有意に多くみられたが、その他の主要症状の発現頻度に有意な差は認めなかった。初回治療は全例に免疫グロブリン及びアスピリンの投与を行い、初回治療に不応であり追加治療を要したのは初発時9例、再発時6例であった。冠動脈瘤を認めた症例はなかった。再発群と非再発群を比較し、発症時年齢、性別、血液検査所見のいずれにおいても有意な差は認めなかった。【結論】当院での再発率は3.7%であり既報と同様であった。BCG痕の発赤は初発時に多くみられたが、これは初発と再発の発症時年齢の違いによるものかもしれない。今回の検討では川崎病再発のリスク因子ははっきりしなかった。今後更に多角的な検討が必要と考えられる。