The 59th Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

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ポスター発表

術後合併症・その他

ポスター発表(II-P07-1)
術後合併症・その他

Fri. Jul 7, 2023 2:50 PM - 3:40 PM ポスター会場 (ポスター展示会場)

座長:坂本 貴彦(松戸市立総合医療センター小児心臓血管外科)

[II-P07-1-01] 当院における術後外科的ドレナージを要した症例の検討

野田 美香, 村山 弘臣, 岡田 典隆, 小坂井 基史 (あいち小児保健医療総合センター)

Keywords:術後合併症, 再開胸, ドレナージ

【背景】術後合併症では感染性と非感染性が混在しており、時にその区別が困難である。術後合併症のうち外科的ドレナージを要した症例に着目し、感染が原因であるものとそうでないものにわけ、その特徴を明らかにした。【方法】2010年4月〜2023年1月に当院で施行した先天性心疾患の術後に外科的ドレナージを施行した症例71例を対象とした。術後急性期の出血再開胸は除外した。【結果】71例の内訳は感染(I;infection)群が21例(29.6%)、非感染(non-I; non infection)群が50例(70.4%)であった。診断はI群ではAVSDが最多で6例、次いでVSDが4例(全例ASDを合併)であり染色体異常を含む合併奇形を15例(68.2%)に認め、non-I群ではVSDが最多で15例(うち5例はASD合併)、次いでTOF9例であり、染色体異常を含む合併奇形を13例(26%)に認めた。術式はI群ではstaged operationが15例(71.4%)のうち初回手術が8例(53.3%)に対して、non-I群ではstaged operationが32例(64.0%)のうち初回手術が23例(71.8%)であり、ともに肺動脈絞扼術が最多でI群では6例(28.6%)、non-I群では16例(32.0%)であった。術後開胸ドレナージまでの期間はI群が19±234日(range;6〜2013日)、non-I群が10±12日(range;4〜62日)でI群が有意に長かった(p値=0.04)。【結語】I群とnon-I群では原因疾患と術後ドレナージまでの時期に差があった。原因術式はともに肺動脈絞扼術で有意差はなかったが、特にI群では原疾患に合併する奇形が多く、non-I群では外科的介入時期が早かった。