[II-P07-5-05] 家族のケア参加に対するPICU看護師の認識調査~PICUでの家族支援の充実に向けて~
Keywords:家族のケア参加, PICU看護師, 家族支援
【背景】A病院小児集中治療室(以下PICUとする)には高度治療室がないため、PICUへの入院期間が長期化しやすい。そのため超急性期から慢性期まで多様であり、PICU看護師は患者の家族への支援を模索している。そこで、先行研究を参考に家族支援の一環として家族のケア参加を推奨することを目指し、現状を把握する必要があると判断した。【目的】家族のケア参加を困難としている要因と困難克服への具体的方法を考察する。【方法】2015~2020年にA病院PICUに在籍していた看護師35名を対象に、アンケ―ト調査を行い、質的・量的に分析した。本研究は所属施設の看護部研究倫理委員会の承認を得て実施した。【結果】研究協力者は26名であった。家族にケアを促したことのある看護師は69%であり、促した理由は「家族のため」や「患者のため」であった。家族にケアを促さない理由は「患者の状態変動」「時間がない」などとともに、「促しても良いか判断できない」「慣れていなくて不安」という回答もあった。【考察】A病院PICU看護師は、家族がケアを行うことに対し、安全面の懸念があるため家族にケア参加を促すことが困難となっていた。この困難克服に向け、面会時間の調節やパートナーシップ・ナーシングシステムで業務分担をし、家族とケアに入れる時間を確保することが必要であることなど、4つの示唆が得られた。