[III-TRS1-04] 先天性心疾患の子どもの学校教育活動における学校生活管理指導表を用いた支援の在り方と身体活動を広げるための工夫や課題
Keywords:養護教諭, 学校生活管理指導票, 個に応じた
【背景】長野県医師会に心臓検診検討委員会が設置され、小児循環器の専門医・県立こども病院医師、長野県教育委員会、健康づくり事業団等の検査機関等で構成され、心臓検診の結果から、運動制限の必要性やなぜ要管理となっているかわからない事例の検討や管理区分がガイドラインから推定される区分と異なる事例等は、委員会で評価検討されている。現在、心臓疾患の管理はそれそのもの単体では、医療的ケアの対象とはならないため、養護教諭が主治医と連携し、保健管理について個々の症例に応じた対応をしているが、学校全体の保健管理を行う養護教諭だけでは困難な場合、重症度に応じて、学校看護師を派遣されている。【目的】①心疾患を有する児童生徒を把握し、適切な診療を受けるよう指導すること。②必要に応じて適切な管理指導を行い、疾病の悪化を防ぎ、さらには突然死を防止すること。③適切な指導区分に基づき、過度な運動制限や生活制限を受けること防ぐこと。と目的が示されている。学校の中で医学的な知識をもつ養護教諭が中心となり、心疾患を有する児童生徒の個別の緊急マニュアルを整備するなど、突然の事故に備えリスクマネジメントを行っている。【考察】 先天性心疾患を含め、心臓疾患をかかえる子どもたちが学校生活を送るために、各学校では、個に応じた緊急対応マニュアルを作成し、緊急対応ができるよう体制整備をおこなっている。 【今後の課題】安心安全に学校生活を送るためのフォローの在り方や学校と医療の連携はとても重要である。医学的知見を入れたその支援に、ソーシャルワーカーや看護師が定期的に学校の相談にのっていただくなど、該当児童生徒の受診時だけでなく、連携があると活動の範囲が広がっていく可能性がある。先天性心疾患児童生徒の学校生活を管理は、学校教育活動の学校生活管理指導表だけでなく、授業以外の学校生活管理の両面が必要となる。