第60回日本小児循環器学会総会・学術集会

講演情報

委員会企画シンポジウム

委員会企画シンポジウム1(I-CSY1)
論文作成のコツ

2024年7月11日(木) 13:10 〜 14:40 第2会場 (5F 501)

座長:高橋 健(順天堂大学医学部附属浦安病院 小児科)
座長:大内 秀雄(国立循環器病研究センター)

[I-CSY1-5] 論文作成:私の場合2(臨床)

宮﨑 文 (聖隷浜松病院 小児循環器科・成人先天性心疾患科)

キーワード:臨床研究, 英語論文, 学会発表

①論文を書くモチベーションと論文すべきテーマ“患者様の状態を医学的に説明できない、治療法がわからない”“カンファレンスで治療法を提案したが否定された、納得いかない” 臨床現場でよく経験します。まず、皆様は過去の論文から答えをみつけようとされると存じますが、答えがみつからない。それこそが論文にすべきテーマです。②臨床研究を始めるテーマをみつけたら、実際に臨床研究を始めます。最初に対象患者・方法を決めます。後方視的・断面研究・前方視的にするのか。研究計画書を作成し、倫理委員会に提出です。ここからデータ収集の始まりです。③学会発表するデータ収集がある程度すすんできたら、積極的に学会発表です。施設内のリハーサル、学会での質問や意見は、自分とは違う意見がきけるチャンスです。それを参考に、修正してゆくことにより、どんどん洗練された研究となります。ある程度、研究が完成に近づいたら、国際学会で発表です。PosterではなくOralにチャレンジください。海外からの意見はさらに貴重です。④英語論文にするここまできたら英語論文にするのはすれほど困難なことではありません。Just Do it!⑤論文を書く意味英語論文を書けば書くほど、頭の中が整理されます。何を知っていて、知らないか常に考えるようになり、論理的な思考が形成されます。研究で得られた結果だけでなく、この思考の獲得は、日々の臨床に活かされ、患者様の治療に反映することができます。さらに、論文を書くことで、国内だけでなく海外の先生ともつながことができます。そして、臨床研究を通じて分からなかったことが分かった時の快感、知る喜びは何物にも代えがたい。患者様のため、医療のため、ひいては自分のため、論文を書こう!