[I-CSY2-6] 障害基礎年金と就労支援~生活のための所得保障
先天性心疾患患者のライフステージにおいて、就労は経済的自立につながるだけでなく個人が社会とのつながりを持つという意味においても重要な機会である。しかし、実際には就労すること自体が困難な場合や就労時だけでなく就労後にも継続的な支援が必要な場合もあり、患者にとっての就労は非常に大きなテーマである。患者の成長・発達に応じた社会制度を有効に利用し患者や患者家族の社会生活を支援することは我々の重要な仕事の一つであり、障害基礎年金や障がい者就労継続事業も含まれる。これらは我々には比較的馴染みの薄い制度ではあるが、患者が生活するための所得保障制度の一つであり、これらに関する基本的知識を持っておくことは日々の外来で患者から相談を受けた時に必ず役に立つと思われる。本発表では、先天性心疾患患者の障害基礎年金や障がい者就労継続事業に関して日常診療に役立つ情報をできる限り整理してお話ししたい。