[I-CSY3-3] 外保連委員会報告2024
Keywords:外保連, 小児循環器学会, 診療報酬改定
当学会は2020年に外保連に加盟、それと共に外科系保健診療委員が発足したが2021年に現委員に業務が引き継がれ本年度まで継続しているものの未だ活動実績はない。保険診療報酬の改定は2年毎に行われ、改定の行われた年の10月末までに次期報酬改定の要望書を提出する事からはじまり、外保連試案収載を経て新規収載ないし増点へと結実していく。令和6年度の報酬改定に際しては、先立って令和4年度に小野委員長の名のもと、広く会員から新規保険収載または報酬増点の意見をメールで募った。結果、2名の会員から幾つかの提案があり、このうち1.体動脈肺動脈短絡手術に『肺動脈形成を伴うもの』、2.肺動脈狭窄(末梢肺動脈・中心肺動脈)に対する形成術、の新設が実現可能性のある提案と判断され、当学会及び心臓血管外科学会の保険委員会と共有された。しかし提案を正式な要望申請とするために必要な調査と申請自体の複雑さもさることながら、新規収載や増点へのハードルは相当高い。令和6年の改定では、外保連全体からの新規収載申請139件のうち採択は36件(26%)、増点申請182件のうち採択42件(23%)とそれぞれ令和2年度39%と42%、令和4年度の42%と25%と比し、更に厳しい結果となった。医療技術全体でも今年度は新規収載申請56/307(18%)、増点申請121/467 (26%)となっている。そのため、当学会を含め関連諸学会(日本胸部外科、日本心臓血管外科、日本血管外科、日本小児循環器、日本循環器、日本移植、日本人工臓器、日本心血管インターベンション治療、日本不整脈心電および日本小児外科)と協議しつつ、項目を絞って要望を行っているのが現実である。その他、今年度の改定で会員に関連するのは1.補助人工心臓装着に併施される大動脈及び大動脈弁手術が50/100で算定、2.心房中隔欠損作成術 経皮的心房中隔欠損作成術 スタティック法の新設の2点である。後者の2に関し、内保連経由で申請されたため外保連試案に未掲載という特殊な状況であり、今後の改定(増点)などのため当学会およびラシュキント法の申請主学会である日本胸部外科学会と協力して試案掲載を進める。