[I-OR07-06] Amplatzer Piccolo Occuluderを用いた細い動脈管デバイス閉鎖におけるデバイス選択の検討
キーワード:動脈管開存, Piccolo, ADO
【はじめに】2020年4月に低体重児の動脈管開存(以下PDA)に留置可能なAmplatzer Piccolo Occuluder (以下P)が導入され、従来Flipper coilの適応となる様な年長児の細いPDAに対しても良好な効果が得られることが報告されている。しかしながらデバイス選択に関しては明確な基準はない。【目的】small PDAに対するPのデバイス選択を検討すること【方法】2020年10月~2023年12月まで当センターで、新生児乳児期早期を除くsmall PDAにPを留置した10例に対して、電子診療録から後方視的に検討した。【対象】男2・女8、年齢1~36歳(中央値3.5歳)、体重 7.8~61.4kg(中央値15.3kg)、Qp/Qs 1.00~1.37(中央値 1.11)【結果】全例でPA側DiskのみPA内に出す形で留置した。留置は容易で、残存短絡や左肺動脈狭窄などの合併症なし。使用デバイスはP3-2 2.P3-4 1,P3-4 1,P4-2 2.P4-4 2,P5-2 1,P5-4 1例であった。デバイス径3mmの留置は全例 type Eであったが、PDA最小径でによる差はなかった。デバイス長2mmはPDA長4~8.1mmで、PDA長8.2~11mmの5例はデバイス長4または6mmのデバイスを留置した。PDA長8.1mmのtype D症例はP4-4デバイスを用いたが、留置形態不良のためP4-2に変更して留置した。【考案】今回の検討で、デバイス長には一定の基準が認められたが、デバイス径については、体格や個々の症例におけるPDA形態により選択されており、一定の基準は認められなかった。【結語】年長児および成人のsmall PDA閉鎖におけるデバイス選択において、概ねPDA長8mm未満の例はデバイス長2mmで安全に閉鎖可能であったが、デバイス径の基準については不明で、症例の蓄積による検討が必要である。