[I-OR08-01] Feasibility of transcatheter closure for large atrial septal defect in children
Keywords:カテーテル治療, デバイス, 二次孔欠損
【背景】小児の大欠損ASDに対する経カテーテル閉鎖術(カテ治療)の実施率は施設間で異なり、治療経験数が影響する。本研究は大欠損ASDカテ治療の動向を探り、その限界を探ることを目的とする。
【方法】当院でカテ治療導入(2007年)後、治療を要したASD500例のうち大欠損(ASD径≧15mm/m2)の小児例(≦15歳)における治療法の年次推移、カテ治療と外科治療例、およびカテ治療成功例と不成功例を比較した。
【結果】対象63例(全ASDの12%) (カテ治療63例;外科治療163例)の年次推移をみると、初期はカテ治療率0-15%だったが、Figulla Flex-II導入(2016年)後は30-50%へ増加し、2023年は100%に達した。カテ治療群と外科治療群の比較では、最大ASD径に有意差はなかったが[18.2(15.7-20.4)vs.19.0(14.0-22.6)mm, P=0.52]、最大ASD径/体表面積は有意に外科治療群が大きかった[18.8(17.2-22.3)vs.28.6(22.8-38.0)mm/m2, P<0.001]。しかし経食道心エコー(TEE)診断率<20%の年次は大欠損診断率>40%である一方、TEE診断率>40%の年次は大欠損診断率<40%であった。カテ治療成功例(N=59)と不成功例(N=4)の比較ではASD0度径:14.1(12.8-16.1)vs.17.2(14.4-20.4)mm(P=0.24), ASD90度径:15.7(12.8-17.9)vs.20.1(18.2-21.1)mm(P=0.041), ASDバルーン径:19.1(17.8-21.6)vs.22.0(19.4-26.8)mm(P=0.11)であり、不成功例では90度径が大きかった。デバイス種に有意差はなかった(P=0.79)。
【考察】経験値の蓄積によりカテ治療可能例は増加した。積極的TEE実施がカテ治療可能例抽出に重要で、縦長楕円型は治療成功率に影響し、ASDバルーン径22mm前後に限界があると考えた。
【方法】当院でカテ治療導入(2007年)後、治療を要したASD500例のうち大欠損(ASD径≧15mm/m2)の小児例(≦15歳)における治療法の年次推移、カテ治療と外科治療例、およびカテ治療成功例と不成功例を比較した。
【結果】対象63例(全ASDの12%) (カテ治療63例;外科治療163例)の年次推移をみると、初期はカテ治療率0-15%だったが、Figulla Flex-II導入(2016年)後は30-50%へ増加し、2023年は100%に達した。カテ治療群と外科治療群の比較では、最大ASD径に有意差はなかったが[18.2(15.7-20.4)vs.19.0(14.0-22.6)mm, P=0.52]、最大ASD径/体表面積は有意に外科治療群が大きかった[18.8(17.2-22.3)vs.28.6(22.8-38.0)mm/m2, P<0.001]。しかし経食道心エコー(TEE)診断率<20%の年次は大欠損診断率>40%である一方、TEE診断率>40%の年次は大欠損診断率<40%であった。カテ治療成功例(N=59)と不成功例(N=4)の比較ではASD0度径:14.1(12.8-16.1)vs.17.2(14.4-20.4)mm(P=0.24), ASD90度径:15.7(12.8-17.9)vs.20.1(18.2-21.1)mm(P=0.041), ASDバルーン径:19.1(17.8-21.6)vs.22.0(19.4-26.8)mm(P=0.11)であり、不成功例では90度径が大きかった。デバイス種に有意差はなかった(P=0.79)。
【考察】経験値の蓄積によりカテ治療可能例は増加した。積極的TEE実施がカテ治療可能例抽出に重要で、縦長楕円型は治療成功率に影響し、ASDバルーン径22mm前後に限界があると考えた。