[I-P01-4-01] Long-term electrocardiographic changes with atrial septal defect closure
Keywords:ASD, 心電図, 長期予後
背景)心房中隔欠損症(ASD)のカテーテル治療後に心筋のremodelingによる心電図変化が見られることが報告されている。しかし1年ほどの短期の検討がほとんどで、長期間での変化を報告したものはない。今回我々はASD治療後4年間の心電図変化を検討した。
方法)対象はASD治療後4年以上経過した症例とした。カテーテル治療症例を治療時20歳以下(P群)と20歳以上(A群)に分類した。手術症例は治療時20歳以下を対象とした(S群)。安静時心電図検査で術前、0.5、1、2、3、4年での心拍数(HR)、PQ時間(mesc)、QRS時間(msec)を調査し、術前との差を変動値とした。各項目についてP群 vs. A群、P群 vs. S群で比較検討した。
結果)P群は48名で治療時年齢10.4±4.5歳、A群は41名、治療時年齢50.2±17.0歳だった。S群は48名、治療時年齢6.0±4.5歳だった。HRはP,A群とも術後半年で減少しその後横ばいに推移するパターンをとったが、変動値はP群がA群より大きかった(0.5年P群-7.7±9.0 vs. A群-5.7±11.7, P<0.01)。一方S群は経時的に減少し(0.5年 -10.7±17.4, 4年-23.8±19.5)、P群と有意差を認めた(p<0.001)。PQ時間はP,A群とも術後半年で最も短縮しその後延長するパターンを示し、変動値も有意差はなかった。S群も同様の推移を示したが明らかにP群より短縮していた(4年P群-2.9±31.7 vs. S群-8.6±20.8, p<001)。QRS時間はP群では術後半年で短縮、その後延長に転じ術後3年で術前より延長したが、A群は術後半年で短縮後経時的な変化はなく、P群と有意差が見られた(p<0.01)。S群はP群と同様の経時的推移をとり、変動値も有意差はなかった。
まとめ)ASD治療後の心電図変化は治療内容に関わらず半年以内で見られた。しかしその後の推移、変動幅は治療内容、治療時の年齢により異なっていた。
方法)対象はASD治療後4年以上経過した症例とした。カテーテル治療症例を治療時20歳以下(P群)と20歳以上(A群)に分類した。手術症例は治療時20歳以下を対象とした(S群)。安静時心電図検査で術前、0.5、1、2、3、4年での心拍数(HR)、PQ時間(mesc)、QRS時間(msec)を調査し、術前との差を変動値とした。各項目についてP群 vs. A群、P群 vs. S群で比較検討した。
結果)P群は48名で治療時年齢10.4±4.5歳、A群は41名、治療時年齢50.2±17.0歳だった。S群は48名、治療時年齢6.0±4.5歳だった。HRはP,A群とも術後半年で減少しその後横ばいに推移するパターンをとったが、変動値はP群がA群より大きかった(0.5年P群-7.7±9.0 vs. A群-5.7±11.7, P<0.01)。一方S群は経時的に減少し(0.5年 -10.7±17.4, 4年-23.8±19.5)、P群と有意差を認めた(p<0.001)。PQ時間はP,A群とも術後半年で最も短縮しその後延長するパターンを示し、変動値も有意差はなかった。S群も同様の推移を示したが明らかにP群より短縮していた(4年P群-2.9±31.7 vs. S群-8.6±20.8, p<001)。QRS時間はP群では術後半年で短縮、その後延長に転じ術後3年で術前より延長したが、A群は術後半年で短縮後経時的な変化はなく、P群と有意差が見られた(p<0.01)。S群はP群と同様の経時的推移をとり、変動値も有意差はなかった。
まとめ)ASD治療後の心電図変化は治療内容に関わらず半年以内で見られた。しかしその後の推移、変動幅は治療内容、治療時の年齢により異なっていた。