[I-P01-4-09] Experience with catheter treatment for a small infant with atrial septal defect (weight 8 kg)
Keywords:心房中隔欠損, カテーテル治療, ダウン症候群
【背景】デバイスの進化に伴いASDのカテーテル治療の適応は拡大されてきているが、体格の小さい乳幼児期のカテーテル治療は、いまだチャレンジングである。【症例】2歳、男児、ダウン症候群、体重は8.1kg、Qp/Qs=1.8、PAp=35/15(24)、Rp=1.8U・m2で、肺高血圧を認めた。欠損孔は、TTEで9mm、TEEで9.8mm、balloon sizingは省略した。rimは全周性に欠損はないが、Ao rimは、3.7mmとやや乏しく、IVC rimはやや薄くて短く、心房中隔長は、21-25mmであった。【カテーテル治療】心房中隔長を参考に、LA discが22mmであるFigulla Flex II ASD Occluderの10.5mmを選択したが、Ao rimの把持が不十分であったため、12mmにサイズアップした。LA discは27mmで、計測上の心房中隔長よりは大き目であったが、留置形態は良好で、Aoへの接触も問題ないものと判断してデタッチした。合併症は認めず術後経過は良好である。【考察】ASDでは、新生児・乳幼児期に症状が出現したり肺高血圧を伴うことはまれであり、一般的には、年齢は3~4歳以降、体重は15kg前後からがカテーテル治療の対象とされる。欠損孔の大きさやrim欠損の状況によっては、成長を待つことで治療が可能となることもあるため、体格の小さい症例に対するカテーテル治療については議論がある。また、より早期に治療を必要とする症例は、体格に対して欠損孔が大きく、カテーテル治療の難易度も高い。一方、ダウン症候群におけるASDでは、肺高血圧を伴うことも多く、比較的早期に治療を余儀なくされる場合がある。同時期の非ダウン症候群の症例に比して、欠損孔は比較的小さい。【結語】肺高血圧を伴うダウン症候群の乳幼児ASDは、カテーテル治療が適応になる症例がある。