The 60th Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

Presentation information

Poster Session

川崎病・冠動脈・血管

Poster Session(I-P01-6)

Thu. Jul 11, 2024 1:10 PM - 2:10 PM Poster venue (2F Multi-purpose Hall)

座長:岡田 清吾(山口大学大学院医学系研究科 小児科学講座)

[I-P01-6-07] Study of the association between Kawasaki disease and infection using the FilmArray method.

飯田 美穂1, 石井 純平1,2, 菅原 沙織1, 有賀 信一郎1, 國分 文香1, 関根 佳織1, 宮本 健志1, 坪井 龍生1 (1.獨協医科大学病院 小児科科学, 2.土屋小児病院)

Keywords: 川崎病, FilmArray法, 小林スコア

川崎病とFilmArray法を用いた感染症の関連についての検討Study of the association between Kawasaki disease and infection using the FilmArray method.【背景】2020年SARS-CoV-2のパンデミックにより川崎病(KD)罹患者数も同様に減少し、感染症とKDの関連が近年議論されている。【目的】FilmArray法を用いて感染症とKDの関連を調べた。【方法】2020年11月から2023年2月に当院に入院した KD患者を対象としてFilmArray法を用いて後方視的に検討した。【結果】KD患者50例中、転院となった3例とFilmArray未施行7例を除いた40例を対象とした。年齢は5か月~8歳3か月(中央値:2歳7か月)、男児は22例(55%)、不全型は11例(27.5%)であった。FilmArray法の結果は、ウイルス検出例が23例(57.5%)で、検出されたウイルスではライノ/エンテロウイルスが19例(47.5%)と最も多かった。ウイルスが検出された6例(15%)において複数のウイルスが検出された。KD診断病日は、ウイルス検出群が5.9日、非検出群5.3日であった。退院病日は、ウイルス検出群が17.3日、非検出群14.8日、小林スコア陽性率は、ウイルス検出群が17%(23例中4例)、非検出群24%(17例中4例)であった。いずれの結果もP>0.05であり有意差を認めなかった。IVIG単回投与で解熱しなかった症例は、ウイルス検出群が56%(23例中13例)、非検出群24%(17例中4例)とウイルス検出群と多い傾向を認めた。冠動脈瘤症例はライノ/エンテロウイルス陽性1例含めた3例(7.5%)でいずれも退縮した。【結語】KD罹患時に検出されたウイルスはライノ/エンテロウイルス感染が多い傾向であったが、多種多様であった。診断時にウイルス陽性症例では、KDの追加治療が必要となる傾向を認めたが、症例数が少なく更なる検討が必要である。