[I-P02-3-01] Pediatric Cardiac Magnetic Resonance in Japan
Keywords:心臓MR, 先天性心疾患, 小児循環器
【背景】近年、心臓MRは小児循環器分野における形態・機能解析モダリティーとして広く利用されている。本研究では、本邦における小児心臓MRの実施数や対象等の実態を明らかにすることを目的とした。【方法】2023年1月、日本小児循環器学会の評議員在籍施設を対象に、2022年1月から2022年12月にかけて各施設で実施された小児心臓MRについてのアンケート調査を実施した。小児心臓MRは、年齢を問わず先天性心疾患および川崎病のために実施された心臓MRおよび、小児科・小児循環器科によって実施されたその他の心臓MRと定義した。【結果】143施設のうち71施設から回答が得られ、心臓MRの実施のなかった20施設を除く51施設から、合計2858件の小児心臓MRが報告された。各施設の実施数の中央値は36件であり、100件以上の心臓MRを実施していた施設が6施設存在した。疾患としてはファロー四徴症が869件(30.4%)を占め、対象年齢は19歳以上が1121件(39.2%)、10-18歳が1055件(36.9%)であった。検査シーケンスとしてcine MRが2477件(86.7%)、Phase contrast法が2274件(79.6%)、遅延ガドリニウム造影が444件(15.5%)で実施されていた。768件(26.8%)で鎮静が行われ、うち挿管症例は38件(1.3%)であった。有害事象として造影剤アレルギーが2件、検査中断を要した呼吸抑制が3件報告された。各施設の一般的な検査所要時間は30-60分が32施設(62.7%)、60分から90分が13施設(25.4%)であった。解析所要時間は30-60分が18施設(35.3%)、60分から90分が14施設(27.5%)であった。【考察】本邦においても小児心臓MRが広く使用されていること、有害事象の少ないことが確認された。本領域のさらなる発展が期待される。