[I-P02-3-03] 3Dエコーを用いたファロー四徴症術後の右室機能評価‐心臓MRIとの比較-
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【背景】ファロー四徴症心内修復術後(rTOF)における右室容量・機能評価が肺動脈閉鎖不全の重症度を判定するうえで重要で、心臓MRI(cMR)による評価がGolden standardとされるが、近年、リアルタイム3D心エコー法(RT3DE)との相関が良好であるとの報告が散見される。【目的】RT3DEによるTOF術後の右室容量・機能評価についてcMRIと比較検討する。【対象】2016年2月から2023年12月までの間にcMRIとRT3DEを施行したrTOF 122例(男66例、女56例:年齢1-32歳、中央値14歳)【方法】超音波装置はPhilips社製のiE33・EPIQを使用し、full volume dataをTomTec社製RV Function 2.0・2.40 にて右室拡張末期容量RVEDV(mL)、収縮末期容量ESV(mL)、右室駆出分画 EF(%)を解析、cMRはPhilips社製1.5T装置で撮影し、RVEDV、ESV、EFを計測。両検査間の系統誤差はBland-Altman法による解析を行った。【結果】RVEDV index(mL/m2) 、ESV index(mL/m2)、EF(%)についてはRT3DEとcMRI間でいずれにおいても強い相関を認めたが (RVEDVI r=0.93 p<0.001、bias 3.35mL/m2、LOA ±22.0mL/m2、ESVI r=0.89 p<0.001、EF r=0.66 p<0.001)、 EDVI、ESVIともに容量が大きくなるほど誤差を生じる傾向にあった。EDVI 140mL/ m2からは約9.2mL/m2の誤差があった。【結語】TOF術後では右室容量・駆出率をRT3DEで定量的評価をすることが可能である。しかし容量が大きくなるとecho window内に右室を収められないことが原因で誤差を生じる可能性がある。