The 60th Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

Presentation information

Poster Session

カテーテル治療

Poster Session(I-P02-4)

Thu. Jul 11, 2024 2:20 PM - 3:20 PM Poster venue (2F Multi-purpose Hall)

座長:杉山 央(大阪市立総合医療センター 小児循環器不整脈内科)

[I-P02-4-07] Clinical outcome of four cases of tetralogy of Fallot with conal septal hypoplasia after palliative percutaneous balloon pulmonary valvuloplasty

山口 修平, 前田 潤, 吉田 真由子, 土田 裕子, 西木 拓己, 妹尾 祥平, 山田 浩之, 小山 裕太郎, 永峯 宏樹, 大木 寛生, 三浦 大 (東京都立小児総合医療センター 循環器科)

Keywords:conal septal hypoplasia, ファロー四徴症, 経皮的肺動脈弁バルーン形成術

【背景】ファロー四徴症(TOF)姑息術としての経皮的肺動脈弁バルーン拡張術(BPV)の有効性は確立していないが、 conal septal hypoplasia(CSH)を伴うTOFにおいては、右室流出路筋性狭窄が軽度であるため、BPVの有効性が高い可能性がある。【目的】CSHを伴うTOFに対するBPVが、BTシャント術(BTS)を回避できるか検討すること。【方法】当院で2010年から2023年にBPVが行われたCSHを伴うTOFの症例を診療録より後方視的に検討した。【結果】対象患者は4例、全例男児、年齢1~3歳。非BTS群の1例は心内修復術後遠隔期に突然死した。BTSなしで心内修復術(ICR)に到達した症例が2例(非BTS群),BTSを要した症例が2例(BTS群)であった。非BTS群の1例は3か月でBPV後,10か月でICRを行った。もう1例は2か月と8か月でBPV後,9か月でICRを行った。BTS群の1例は0か月と3か月にBPV後,4か月でBTSが行われ,1歳3か月でICRに至った。もう1例は2か月,5か月時にBPV後,5か月時のBTSを経て1歳4か月時にICRを行った。BTS群2例は、BPVでチアノーゼの改善がなく、BPV後1か月前後でBTSが行われた。4例とも肺動脈弁輪温存はできず,一弁付きパッチを用いた弁輪拡大手術が3例に,Rastelli手術が1例に行われた。非BTS群ではBPV前のPA indexが高値であった(661, 132 vs. 66, 84)。BPV前の肺動脈弁輪径は非BTS群が4.4 mm (Z -4.0), 5.7 mm (Z -2.7),BTS群で3.4mm (Z -4.8), 4.2mm (Z -4.0)であった。【考察】CSHを伴うTOFでは筋性の右室流出路狭窄の寄与が少ないため、BPVの有効性が高いことが報告されているが、今回の検討では,BPV後半数にBTSを要した。BTS群ではPA indexがより低値であったことから,肺血管床が乏しい症例では BPVの効果が乏しい可能性がある。一方、BTS群においても乳児期早期の外科手術は回避可能であった。【結論】CSHを伴うTOFであっても、肺動脈が低形成の場合は、BPVの効果が乏しい可能性がある。