The 60th Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

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Poster Session

川崎病・冠動脈・血管

Poster Session(I-P02-6)

Thu. Jul 11, 2024 2:20 PM - 3:20 PM Poster venue (2F Multi-purpose Hall)

座長:加藤 太一(名古屋大学大学院医学系研究科成長発達医学)

[I-P02-6-03] Late morphological changes in giant aneurysms at the bifurcation of the left coronary artery caused by Kawasaki disease

津田 悦子, 伊藤 裕貴, 戸田 孝子, 加藤 愛章, 藤本 一途, 大内 秀雄, 黒嵜 健一 (国立循環器病研究センター 小児循環器内科)

Keywords:川崎病, 冠動脈瘤, 冠血行再検術

(背景)川崎病 (KD) による巨大瘤 (GA)は遠隔期に狭窄性病変をきたしうる。左冠動脈分岐部瘤 (LCA AN)は、KDによる瘤の好発部位で冠動脈近位部にあるため、予後に影響を与える。瘤径が6mm以上で、拡大するほど狭窄性病変が出現しうる。(目的) LCA分岐部GAの遠隔期の形態学的変化を明らかにする。(対象と方法) KDによる LCA GA (8mm以上) がKD罹患後150日以内に選択的冠動脈造影 (CAG) により診断され、遠隔期にCAGによる評価が施行された60例 (男41例 女19例)である。KD罹患は2か月-10歳(中央値22か月)、初回CAGは28-145日 (中央値62日)、川崎病罹患から最新 CAGまでの期間は2か月-31年(中央値14年)であった。遠隔期CAGにおけるLCAの形態変化についてみた。また、初回CAGの形態を球群と円筒群の2群に分け、急性心筋梗塞 (AMI)、冠血行再建術の頻度について検討した。(結果)遠隔期CAGにおいて、左冠動脈分岐部のAN残存33例(55%)、拡大7例(12%)、退縮15例 (25%)、閉塞5例 (8%)であった。41例(68%)に狭窄性病変が出現した。AN残存群の18例 (55%)に、LAD16 LCX2、拡大群の5例 (71%)のLADに、退縮群の13例(87%)に、LAD12 LCX1の狭窄性病変を伴っていた。急性心筋梗塞は18例 (30%)、冠血行再建術は29例(48%)、死亡は3例 (5%) であった。心事故なしは14例 (23%)で、そのうち10例のANはLCA分岐部に限局していた。初回CAGにおけるGAの形態は、球群46例、円筒群14例で、AMIは、球群11例 (24%)、円筒群7例 (64%)、冠血行再建術、球群19例(41%)、円筒群10例 (71%)であった。死亡は球群2例、円筒群1例であった。(まとめ) LCA GAではLADの狭窄性病変の出現により、結果的に形態学的にGAが縮小、退縮する場合がある。冠血行再建術後、左主幹部閉塞に至ることがある。円筒群は球群に比べ、高率に心事故が発症しうる。瘤径とともに末梢への拡大の進展がGAの転帰に影響を与える。