[I-P03-2-09] Consideration of right ventricular growth after valvotomy for pulmonary atresia with intact ventricular septum.
Keywords:pulmonary atresia with intact ventricular septum, valvotomy, PTPV
【背景】純型肺動脈閉鎖(PA/IVS)の治療方針の選択には右室容積や三尖弁サイズが肝要とされ,単心室修復の適応症例以外は右室を育てる目的に右室減圧術が行われる.しかし,右室減圧後の右室の成長やその要因については未解明な点も多い.当院では出生後BASの要否を判断したのち,明らかなFontan適応と考えられる症例を除いてBrock手術によるvalvotomy(+BTシャント術)を行い,以降は右室圧や右室容積に応じてPTPVやRV overhaul を行う方針としている.【目的】右室減圧術が行われたPA/IVS症例の右室容積(%N)や三尖弁輪径(%N)の変化を追跡し,治療戦略を検討すること.【方法】当院で2005年から2023年に診療したPA/IVS連続25症例を後方視的に検討した.【結果】25例中9例(36%)はvalvotomyによる右室減圧術が行われ,16例は三尖弁および右室の著明な低形成によりFontan適応とされた.valvotomyを行った9例の検討で,Valvotomy/PTPV前後で三尖弁輪径は 95.7 %N [77~115.3 %N] vs 90.2 %N [73.4~115.1 %N] (p=0.16), RVEDVは83.8 %N [32.2~148.8 %N] vs 75.3 %N [34.8~109.2%N] (p=0.74)であった.2例に対して行われたRV overhaulではRVEDVが55.2%Nから91.9%N,55.1%Nから79.2%Nに増加した.【考察】valvotomyは右室サイズの維持には寄与している可能性があるが,右室容積%N増加は明らかでなかった.右室低形成症例では右室の発育を促しうるoverhaulやmyectomyの適応判断を早期に行うことが必要である.