[I-P03-3-07] PAIVS, severe PSに対するPTPV後のSpeckle Tracking解析を用いた中期的な心機能評価
キーワード:Speckle Tracking, PAIVS, GLS
【背景】PAIVS, severe PSへのPTPV後の二心室循環症例の右室,左室機能の報告は少ない。【目的】ST(Speckle Tracking)解析を用いてPTPV後のPAIVS, severe PSの中期的な右室左室機能の経過を検討する。【方法】対象と期間は2015年12月-2023年10月の期間にPTPVを行ったPAIVS, severe PSの症例。心エコー(GE Health Care、Philips社製)で四腔断面像を画像保存し、Tomtecを用いてST解析を行った。右室,左室GLS(global longitudinal strain),dTTP (difference between time to peak segment)を計測。心エコーは,P1(pre-1st PTPV),P2(post-1st PTPV),P3(post-2nd PTPV)で実施し最後のタイミングをP lastとしてP1として診療録、画像サーバーから後方視的に検討した。【結果】症例は15例(PTPV回数:1回 7例,2回 8例)。中央値で心エコー時日齢(日)はP1:4(0-32),P2:30(10-697),P3:314(66-559),Plast:66(10-697)。RV-GLS(%)はP1:-12.7(-22.3 - -0.45),P2:-26.3(-45.5 - -7.3),P3:-26.9(-52.8 - -22.9),Plast: -29.4(-52.8 - -21.2)。LV-GLS(%)はP1:-21.8(-30.1 - -16.5),P2:-26.3(-36.8 - -18.1),P3:-26.7(-37.4 - -23.6),Plast:-26.7(-37.4 - -18.7)。RV-dTTP(ms)はP1:142(67-304),P2:101(0-374),P3:100(35-136),Plast: 84(0-234)。LV-dTTP(ms)はP1:69(0-233),P2:67(0-102),P3:68(33-101),Plast:68(16-101)。P1とPlastの比較で、PTPV後に右室GLSと左室GLSは改善し右室dTTPは短縮したが(p<0.05),左室dTTPに有意差はなかった(np)。【考察・結語】PTPV後に後負荷が軽減し右室dTTPの短縮と右室GLSが改善した。左室dTTPに有意な変化はなかったが,個々の症例では左室dTTPが短縮し左室GLSが改善する症例が存在し、同期不全の改善が左室機能へ影響している可能性が示唆された。