第60回日本小児循環器学会総会・学術集会

講演情報

ポスター発表

心血管機能・自律神経機能

ポスター発表(I-P03-3)
心血管機能・自律神経機能2

2024年7月11日(木) 15:30 〜 16:20 ポスター会場 (2F 多目的ホール)

座長:桃井 伸緒(福島県立医科大学周産期小児支援講座)

[I-P03-3-08] 左心補助人工心臓患者における動脈圧波形の解析

山形 知慧, 土居 秀基, 藤村 友美, 水野 雄太, 高見澤 幸一, 野木森 宜嗣, 白神 一博, 益田 瞳, 海老島 宏典, 犬塚 亮, 松井 彦郎 (東京大学 医学部 小児科)

キーワード:血管抵抗, 拍動抵抗, 動脈圧解析

【目的】左心補助人工心臓(LVAD)という駆出流量が固定された条件下において動脈圧波形を解析し、血圧変動に対する血管特性(Resistance、Compliance)の変化について調べた【方法】デザイン:後ろ向き横断的研究対象患者:1歳 男児 拘束型心筋症患者 LVAD(EXCOR)装着中 EXCOR設定は1回拍出量10ml/回 拍動回数60回/分 駆動陽圧160mmHg 駆動陰圧 -18mmHg 収縮比率 34%で対象期間中の設定変更はなかった。心臓超音波検査で大動脈弁は機能的閉鎖、逆流は少量であることを確認した。測定・解析:診療録を用いてFull filling, full emptyingを担当者を確認している時刻の動脈圧, 中心静脈圧データをPhillips社CDEより抽出。1周期における各種パラメーター(平均動脈圧(以下MAP), 平均中心静脈圧(以下CVP)、最大動脈圧、最小動脈圧、上行脚の傾き、拡張期時定数)を集計に比較検討した. 【結果】MAPは49.5~77.5mmHgで変動しており, MAPと拡張期時定数は相関係数-0.71と高い負の相関がみられ, 拡張期時定数から算出されるComplianceもMAPと相関係数 -0.94と強い負の相関がみられた. MAPと脈圧は相関係数0.44と弱い正の相関がみられ, MAPと上行脚の傾きには相関がみられなかった. 【結論】動脈圧波形にはResistanceに加えてCapacitanceも変動し大きく影響を与えている.