Panel Discussion 2

[I-PD2-2] 人口動態統計からみた小児死亡の疫学：CDR概観検証に向けて

^○小西 央郎¹, 沼口 敦² (1.中国労災病院, 2.名古屋大学医学部附属病院 救急・内科系集中治療部)

Keywords:Child Death Review, 概観検証, 人口動態統計

CDR（Child Death Review）個別検証は、個別事例を多機関で検証し予防策を提言する。概観検証は、個別検証をあつめ「マス」として検証し最大公約数としての予防策を提言する。具体的には、CDR制度に規定された個別検証、既存制度による検証、その他の専門検証等の結果を総合的に考察し、地域における子どもの安全上の問題点及びこれに対する予防のための提言をする。地域において発生した子どもの死亡事例を基に、地域における子どもの安全上の問題点を明らかにするとともに、地域で取り組むべき改善策を具体的に策定することを目的とする。また、提言のための必要な検証がなされたか、及び、当該検証が十分なクオリティをもって実施されたかについて管理し、適切な提言案の策定を遂行する。

人口動態統計とは、出生・死亡・婚姻・離婚及び死産の5種類の「人口動態事象」を把握し、人口及び厚生労働行政施策の基礎資料を得ることを目的としている。沼口班では人口動態統計のうち死亡票を取得し子どもの死亡検証を行った。具体的には統計法(平成19年法律第53号)第33条に規定される「統計資料の目的外閲覧申請」を行い，わが国の小児(18歳未満)の全死亡について，「小児の死亡したところ，死亡診断した者，および死因」を解析し，各項目間の関係を明らかにすることを目的とした。また地域(都道府県)による差異の有無と規模を明らかにし，その原因を探索するための次段階の調査手法を検討する基礎資料とすることを目的とした。

本演題では、死亡票の中から小児循環器疾患に起因した死亡例に着目して、死亡票を用いた小児循環器関連疾患のCDR概観検証を行う。